美容家でタレントのIKKOが、これまで歩んできた道を懐かしい歌とともに振り返る「歌える！J-POP黄金のベストアルバム30M」（BSプレミアム）が18日に放送される。（インタビュー・文＝福嶋剛）

　ゲストにゆかりのある懐かしいJ-POPを紹介しながら思い出話に花を咲かせるトーク＆音楽バラエティー。ゲストのIKKOは、“ヘアーメイクアップアーティスト”を目指して地元九州から上京した時のことや個人事務所を立ち上げたころを振り返りながら思い出の4曲を紹介した。

「今回は私の人生を10年区切りで振り返るような4曲を紹介していただきました。歌って一瞬で過去に戻れますよね。本当にもう『タイムマシ～ン！』。どの歌も大切な場面で助けてもらったり、甘酸っぱい思い出だったり、いろいろなものが詰まっていてイントロを聞いただけですぐによみがえってきますよね」

　毎回テーマに沿った話が展開するが、今回のテーマは「泣ける」。IKKOは人生でつまずいたり感動したり、さまざまな“泣ける”場面と歌が常にリンクすると語った。

「私ほんと涙腺が弱くて、すぐ涙が出ちゃうんです。でも“泣ける”って涙がボロボロと流れてくるものだけじゃなくて、勇気をもらって心の中で流す涙もありますよね。これまで大切な場面で私を救ってくれた歌には、涙を流すよりも優しさを与えてくれたり、希望や成功に導いてくれたり、そんな歌だったんです。まるで心の中に太陽が差し込んでくるような」

　番組内で紹介する曲は「シルエットロマンス」（1981年）、「卒業写真」（75年）、「Get Along Together」（93年）、「雪の華」（2003年）の4曲。上京したての19歳のころに助けられた歌、甘酸っぱい青春がよみがえる歌、事務所を立ち上げたころの葛藤など、歌でIKKOをひもといていく。

「この番組は私の1部に焦点を当てるんじゃなくて、これまでの10年ごとの変化すべてを紹介しているので、歌と思い出がすごく深くマッチしていて、とてもよかったです。青春が詰まっている『Get Along Together』は、今でも大好きな歌です。もう60近くになった私の今の心境って、いろんな意味でとても深いところに行き着くんですが、心の奥に眠っている純粋な気持ち、純愛だとかそういう部分を『雪の華』は、思い出させてくれるんです」

　多忙を極める活躍だが、普段はどんな音楽の聞き方をしているのだろうか？

「私は気分を切り替えられるような、とても分かりやすい聞き方をしています。リズム感が欲しい、躍動感が欲しい、しっとり色っぽいものが欲しいとか。ジャンルもまちまちですね」

　音楽には自身の活動にも通じるものがあるという。

「歌詞のメッセージやイントロが分かりやすいメロディーは、美容をはじめ、私のやっていることにも通じるものがたくさんあって、聞いているだけでも勉強になるんです」

　これからも美容家、タレントの枠にとらわれない活動をしていきたいと語った。

「今は先が見えない世の中で心がふさぎがちな人がたくさんいらっしゃると思うので、自分の感情をちょっと抑えて優しく表現することとちょっとパンチの効いたメッセージ。このバランス感覚が重要だなって思います。その中で皆さんにお役に立てることは何かな？　って考えながらこれからもやっていきたいですね。私自身が年齢を重ねていくとともに、これから不老長寿、不老不死でいくつになっても化けもんだなって言われるようにね（笑）。皆さんを勇気づけるような美容のメッセージを届けていきたいですね」

□IKKO（イッコー)　19歳で上京。美容室に住み込みから始まり、27歳でヘアメイクのフリーランスの世界へ。30代でアトリエIKKOを主宰。数々の女性誌の表紙をはじめ、テレビ・CM・舞台などのヘアメイクを通じ『女優メイク IKKO』を確立。41歳でテレビの世界へデビューし、45歳「どんだけ～」で大ブレーク。2008年女性誌「マリ・クレール・ジャポン」にて初の人物賞を受賞以降、多くの賞に輝く。中でも09年にはBBクリームの経済効果を表彰され、韓国で最も権威のある賞の1つ「ソウル観光大賞」を受賞。50代を機に美容のみならず、書道、着物を通じ各分野で数々の賞を受賞。近年では「ベストフォーマルウェアアワード Kimono Queen」を2年連続受賞。20年、美容家としての実績が認められ、＠cosme主催の「BEAUTY PERSON OF THE YEAR 2020」を受賞。＃TwitterTV「生IKKO～IKKOのチョイ話ちゃんねる～」配信スタート。

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