「ABCお笑いグランプリ」優勝者はオズワルド 賞金100万円の使い道明かす

11日に行われた「カーネクスト presents 第42回ABCお笑いグランプリ」最終決戦は、お笑いコンビ「オズワルド」(畠中悠、伊藤俊介)が第42代チャンピオンに輝いた。

優勝者したオズワルド【写真:(C)ABCテレビ】
優勝者したオズワルド【写真:(C)ABCテレビ】

12人の精鋭が熱きお笑いバトルを展開

 11日に行われた「カーネクスト presents 第42回ABCお笑いグランプリ」最終決戦は、お笑いコンビ「オズワルド」(畠中悠、伊藤俊介)が第42代チャンピオンに輝いた。

「ABCお笑いグランプリ」は、1980年にABC創立30周年を記念して放送された「ABC漫才・落語新人コンクール」を原点とし、歴代のグランプリ受賞者には、ダウンタウン、ナインティナイン、中川家、ますだおかだ、フットボールアワー、千鳥、かまいたち、霜降り明星など、今日のお笑い界をけん引する豪華なメンバーが名を連ねる。

 第33回大会からは名称を「ABCお笑いグランプリ」と変更し、出場資格も「デビュー10年以内」「日本全国のプロのお笑い芸人」と広く門戸を開放。以降も、漫才、コント、ピン芸など、笑都・大阪のお笑い異種格闘技戦として、熱い闘いを展開している。

 42回目となる今大会は、全国から574組がエントリー。11日にABCテレビ・スタジオで行われた最終決戦には、一次選考、最終予選を勝ち上がった精鋭12組が顔をそろえた。司会は、昨年に続く山里亮太(南海キャンディーズ)と、澤田有也佳ABCテレビアナウンサーが務め、41回大会の覇者・コウテイがバックステージの様子をリポート。決勝戦の模様はABCテレビローカルにて生放送、またABEMAで生配信された。

 決勝戦は、ファーストステージと、ファイナルステージの2ネタ方式を採用。審査は、小沢一敬(スピードワゴン)、陣内智則、濱口優(よゐこ)、兵動大樹(矢野・兵動)、山内健司(かまいたち)、ユースケ(ダイアン)、リンゴ(ハイヒール)(※五十音順)という、幅広いジャンルの先輩芸人7人が当たった。

 ファイナルステージでは、ファーストステージと異なる4分のネタを披露しなければならない。各審査員の持ち点は100点。抽選の結果、トップバッターはカベポスターが登場し、ファーストステージとは異なりコントを披露。想像を超えた設定と意表を突く数々の展開で驚がくの結末を迎えるコントで客席を沸かせた。続く蛙亭は、度肝を抜かれる激しいまでのドラマチックなコントを大熱演。最後のオズワルドは、スーパーのレジに割り込んできたおじさんをめぐり意見が対立、次第に立場が逆転していき…。不毛なやりとりを繰り広げるうち、不思議な笑いの世界を築き上げていった。

 3組のネタが終了したところで、いよいよ審査員の点数を発表。その結果、オズワルドが676点、カベポスターが672点、蛙亭が665点で、第42代のチャンピオンにはオズワルドが輝いた。トロフィーと優勝賞金100万円の他、副賞が贈られた。

 オズワルドは、畠中が北海道、伊藤が千葉県の出身で、2014年にコンビ結成。「ABCお笑いグランプリ」には2年連続で決勝戦に進出し、昨年は惜しくも準優勝に終わった。それだけに感激もひとしおのようで、畠中が「来年は絶対優勝しようと2人で言ってたんで、それが現実になってうれしい限りですね」と手放しで喜べば、伊藤は「普段一緒にライブに出てる同世代だけの大会ってABCお笑いグランプリしかないので、めちゃくちゃ感慨深いものがありますね。いろんなことを思い出しちゃいました。空気階段とか、コットンとかは東京NSCの同期なので、10年経って賞レースの決勝で一緒に戦ってるというのが不思議な気持ちというか、うれしかったですね」と喜びを口にした。

 賞金100万円の使い道について、伊藤は極貧の一時期、一緒に暮らしていた妹でタレントの沙莉にプレゼントをするか、と記者にたずねられると「あいつはもう全部、自分で買えますからね。一緒に住んでる時に、洗面台のとこに手をかざしたら自動で出るハンドソープがおいてあって。こいつ、もう欲しいものなくなったんじゃないか。買い切ったんじゃないかと。実家の母ちゃんたちとか皆でおいしいもん食べられたらいいですね」。そして「あのとき、沙莉の支えがなかったら、しんどかったところがありますね。あの頃に比べたら、少しだけお兄ちゃんに戻れてきてるとは思います」と振り返った。一方、畠中は「50万円でハイエースを買いたい。それに乗って幕張の劇場にみんなで行きたいです」と笑った。

次のページへ (2/2) 【写真】審査員席には豪華メンバーが集結した、実際の写真
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