セミ嫌いの小島聡の部屋に、留守中に大量に集めたアブラセミを放ったこともあった。小島が悲鳴を上げ、飛び出そうとすると、ドアを押さえつけていた。小島が大量のアブラセミとアブラ汗にまみれたのは言うまでもない。

　獣神サンダーライガーと双璧をなした橋本さんのイタズラ。今ならパワハラ問題になってしまうが、昭和、平成の時代にはレスラーらしい豪快なエピソードとして楽しく語られていた。

　お酒や女性など、私生活でもリング上同様、多くの豪快なエピソードを残した橋本さん。クスッと笑ってしまうものから、驚きのぶっ飛び話まで「千のエピソードを持つ男」だった。天国でも、真ん丸な笑顔でイタズラしているのだろう。

　リング上では闘志むき出しの激しいファイト。橋本さんの試合に感情移入するというファンも多く、人気を博した。日本プロレス史に刻まれる名レスラーであったことは間違いない。あらためてご冥福をお祈り申し上げます。安らかに。