俳優の神木隆之介が9日、都内で行われた、アニメーション映画「100日間生きたワニ」（全国公開中、配給：東宝）の初日舞台あいさつに登壇。中村倫也、新木優子、ファーストサマーウイカ、上田慎一郎監督、ふくだみゆき監督も出席した。

　同作は、ツイッターで話題となった4コマ漫画「100日後に死ぬワニ」（著：きくちゆうき）にオリジナルストーリーを加え、アニメーション映画化。映画では、100日間のワニの日常と、そこから100日後の大切なものを失った仲間たちの姿が描かれている。神木は主人公・ワニの声を演じた。

　当初5月28日に公開を予定していたが、新型コロナウイルスの感染状況を鑑みて延期になった。神木は「なんやかんやありましたけどね。今日を迎えられてうれしいですし、今後も大変だと思いますけど、皆さんの心に届いていけたらいいなと思います」と感慨深い様子で語った。

　作品の見どころについて神木は、「いろいろありますけど、ワニとネズミとモグラの3人でじゃれ合っているところとかも本当の幼なじみ感があって、見ててほっこりします」と話し、続けて「撮影のときも昴くんが15年前ぐらい前にご一緒にさせていただいていて、もともと知っている方で、倫くんはいろいろな作品でもお世話になっているので、心を許せている方なので、その3人がワチャワチャしている現場の雰囲気や関係性が、キャラクターに乗っかっているので見ていただきたいです」と伝えた。

　この日も絶妙なコンビ感を見せていた神木と中村。中村について神木は「気を遣わなくていいのが楽でしたね。一番最初のシーンのせりふを2人で言うところがあって、監督からも幼なじみ感があるように言われてて。幼なじみっぽさがある気だるさというか、言葉を端折っても伝わるよねっていう信頼関係が見えなきゃいけなかったので、倫くんだったから気を遣わずにそのままできたので、うれしかったです」と目を細めた。神木の言葉に始終うなずいていた中村は、「僕のキャスティング理由は隆と仲良かったかららしいですよ。ネットでいろいろ調べたら出てきた……」と明かすと、上田監督とふくだ監督が「それだけじゃないです！」と2人そろって弁解した。

　また、キャラクターに一番近いのを聞かれ、ゲーム好きな神木は「ワニです」と即答。理由を「ゲームの大会に出るシーンで“出ちゃいますか”というのがあって、僕もゲーム実況者さんがやっている大会に視聴者として、仲間と“出ちゃおうか”と言って、練習して大会に出ました。本当に（映画のシーンと）同じでした」と告白。すると、勝敗が気になった中村は「勝ったの？　結果は」と興味津々に聞き、神木が「意外とランキングに載ったよ」とうれしそうに報告し、同作のワンシーンのような姿を見せた。

　最後に神木は「この映画を見てくださった方々がそれぞれ感じることは、全く一緒ではないと思うので、自分の周りの大切な人や物と照らし合わせて見ていただけたら何かを感じてもらえるのかと思います。キャラクターたちがかわいいので、みんな疲れていらっしゃると思うので、そんな中での休息というか、癒やしの作品になっていただけたら」とメッセージを送った。