「刃牙」シリーズが連載開始30年を前に、特別プロジェクト始動ッッ!! 新作アニメにBLまで!?
「週刊少年チャンピオン」にて連載中の大人気格闘漫画「刃牙」シリーズが、本年9月に連載30周年を迎える。これを記念し、「特別プロジェクト」が始動する。
あらゆる角度から「地上最強」を模索し続けた「刃牙」シリーズ
「週刊少年チャンピオン」にて連載中の大人気格闘漫画「刃牙」シリーズが、本年9月に連載30周年を迎える。これを記念し、「特別プロジェクト」が始動する。
「刃牙」シリーズをご存知ない方に説明すると、累計8500万部を超えるこのシリーズのコンセプトは「The Strong is The Beautiful!!!」「強くあろうとする姿はーーーかくも美しい!!!」。
もちろん「世界最強」や「地上最強」を求めていくのは当然ながら、もうそんな枠はとっくの昔に通り越した場面が次々に登場する。
例えば、刃牙の父親で「オーガ」「地球最強の生物」と呼ばれる勇次郎の戦闘力は、複数の軍隊を単身でせん滅してしまうほど。彼の力は超大国の国家軍事力に匹敵し、アメリカが彼個人と友好条約を結ぶほどの脅威なのだ。
他には、1億9000万年前の地層の中から恐竜と共に発見された野人ピクルが登場したり、伝説の剣豪である宮本武蔵を科学と除霊の力でよみがえらせたりと、まあ、やりたい放題。
最近では「日本書紀」にその記述もある、相撲の起源とされる人物の野見宿禰(のみの・すくね)の末裔(同姓同名の2代目・野見宿禰)が登場。石炭の塊を握るだけでダイヤモンドに変えてしまうとの逸話が描かれ、現代の相撲軍団と刃牙軍団による決闘が行われたりと、もはや格闘漫画の領域をはるかに超えた物語が展開されている。
ここで以前、記者が原作者の板垣恵介先生に話を伺った際のやりとりを再録する。
――「刃牙道」に登場する、“日本最古の最強力士の系譜を継ぐ”野見宿禰が石炭を素手でダイヤモンドにする、という話が出てくるんですけど、あの場面は、そういう文献があったりしたってことなんですか?
「(あっさりと)ないよ」
――あ、ない(笑)。とはいえ伝説のお相撲さんだったら、それに近いことをしそうなイメージはありますね?
「だって、あれ100万気圧だったかな?」
――100万気圧!?
「石炭もダイヤモンドも化学記号は『C(carbon)』。炭素だから。成分はまったく同じなのよ。ただし密度が違う」
――密度の違いで石炭とダイヤに分かれるんですね。
「すごいよね。密度を高めると透明度を帯びるんだな」
いやはや、こうなると板垣先生の想像力には毎回、脱帽させられることしきり。
そんな刃牙シリーズって、もう連載開始から30年も経つんだなーと改めて感慨深さも持ち合わせながら、具体的には「特別プロジェクト」なのか。公開された特設サイトを確認していくと、第一弾として異種混合創作ファンコンテスト「刃牙異種創作技戦ッッ!」を開催とある。
これは、「STRONG」「BEAUTIFUL」「STRANGE」の3部門で行われるイラスト、コスプレ、ムービー、お手元の漫画を使ったコマ絵アートなど、なんでもありの創作コンテストだ。応募作品は原作者・板垣恵介先生、週刊少年チャンピオン編集部、バキ30周年企画運営によって部門の振り分け、選考を行うとのこと。