NHKを6月30日付で定年退職した「ニュースウオッチ9」の元キャスターの大越健介氏が、遅くとも新年度には民放の報道番組にレギュラーとして出演する可能性が高いことが7日、分かった。

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　関係者によると、大越氏のNHK退職には民放各局が高い関心を示していたとされる。さらに「最近になって、これまでの経験を生かせる新たな職場のめどが立ったようだ。早ければ10月の改変期や選挙特番などの可能性もあるが、遅くとも新年度には民放の報道番組にレギュラー出演するだろう」と説明した。

　別の放送関係者は、「新たな職場は、テレビ朝日系『報道ステーション』のキャスターが濃厚、似合っている。最有力」と明かした。大越氏が今後、ジャーナリストとして活動をするうえで、同番組が最もしっくりくるという。同番組は現在、実力のある局アナを中心に起用していることもあって、他局と比べて大越氏が加入しやすい環境でもあるようだ。

　大越氏は、NHKを退職した6月30日に出演したラジオ番組で「放送ジャーナリストとして研さんをこれからも積んでいきたいと思いますし、しばし、お休みを頂いて不得意な英語の勉強もしたり、これからもしっかり自分を磨いて、また皆さんとお話ができるようになればなと思っております」と話していた。周囲にも少し休養した後、ジャーナリストとして放送メディアで活動する意向を示していた。

　大越氏は1985年にNHKに入局し、岡山放送局などで勤務後、政治部記者として活躍した。ワシントン支局長を務めた経験もある。2010年から2015年まで「ニュースウオッチ9」のキャスターを務め、その後、「サンデースポーツ2020」、「NHKスペシャル」のキャスターを務めた。国際経験もあり、政治からスポーツまで幅広い分野の知識と取材経験を持つ。NHKのキャスター時代は、優しく、穏やかで親しみやすい性格と柔和な笑顔が視聴者に好評だった。難しいニュースを分かりやすく、かつ身近に感じさせるのは大越氏の才能。テレビ画面を通して再び大越氏の姿を見ることができるのも、そう遠くないようだ。