プロダンスリーグ「Dリーグ」はプロ野球やJリーグに並ぶか 初年度に見えた課題と可能性
今年発足した世界初となるプロダンスリーグ「D.LEAGUE(Dリーグ)」は1日、東京ガーデンシアターでチャンピオンシップが行われ、「avex ROYALBRATS(ロイヤルブラッツ)」が優勝。記念すべき初代王者に輝いた。2012年の義務教育での必修化をきっかけに、ダンスの競技人口はサッカーの約750万人、野球の約730万人に匹敵する約600万人にまで増加。今後はプロ野球のセ・パ両リーグ、あるいはサッカーのJリーグのような盛り上がりを見せていくのか。チャンピオンシップの現場を取材した。
見た目の「分かりやすさ」と、勝敗があるからこそ生まれる「爽やかさ」
今年発足した世界初となるプロダンスリーグ「D.LEAGUE(Dリーグ)」は1日、東京ガーデンシアターでチャンピオンシップが行われ、「avex ROYALBRATS(ロイヤルブラッツ)」が優勝。記念すべき初代王者に輝いた。2012年の義務教育での必修化をきっかけに、ダンスの競技人口はサッカーの約750万人、野球の約730万人に匹敵する約600万人にまで増加。今後はプロ野球のセ・パ両リーグ、あるいはサッカーのJリーグのような盛り上がりを見せていくのか。チャンピオンシップの現場を取材した。(取材・文=佐藤佑輔)
歴史に残る世界初のプロダンスリーグ、その初年度が終了した。初代王者に輝いたロイヤルブラッツのチームリーダーKAITAは、賞金3000万円を手に「始まったときはチャンピオンシップがすごく先のことに感じていて。濃い6か月間だったのにあっという間のことに感じました」と喜びを語った。
興行として特筆すべきは、まず何よりも見た目の「分かりやすさ」だ。「アスリート並みの身体能力」という表現が決して誇張ではなく、各方向に設置されたカメラから間近で捉えた大迫力のパフォーマンスは、老若男女、一目でそのすごさが分かるだろう。またチャンピオンシップでは勝ち点方式のレギュラーシーズンとは違い、1対1の対戦形式によるトーナメント制が採用されたが、勝者と敗者のコントラストがより際立ち、敗退に涙したり、互いに抱き合って健闘をたたえ合う姿には、まるで高校野球のような爽やかさが垣間見えた。
年間アンバサダーを務めた「EXILE」のSHOKICHIは「みんなの捉え方が、バッドボーイ的なカッコよさから、パフォーマンスで涙を流せるようなものに変わった」と話し、同じくアンバサダーの「三代目 J SOUL BROTHERS」のELLYも「ダンスを理解してもらえる時代になったなと。あんなにもダンサーたちが感謝とリスペクトを伝えられるのは日本の美しいところ。そこは大事に育てていくべき」と話した。