【欧州車紀行・北仏4】いよいよ出発! フォード車でモン・サン=ミシェルまで360キロの旅
高速道路にパーキング少なし! トイレに要注意
実は高速道路に乗ってからのフランス北紀行はこれまでの車旅の中でもっとも波乱がなかった。
環状線をドーフィン、ミュエット、パッシーと進むうち、「A13」の表示は意外とすぐに出てきた。スピードは車の流れに沿って。高速で恐る恐る慎重に運転するのはNG。しかし、不思議なぐらい、自然に流れに乗ればスーッと車が進むのだ。
ちなみに、環状線に料金所はない。タダ。A13で高速道路に入ってからモン・サン=ミシェルまでは料金所が4か所あって、料金は合計15.9ユーロ、約2000円だった。すべて料金所でクレジットカードを挿入するタイプだった。
朝食抜きなので、A13を入って最初のパーキングでサンドイッチやジュース、眠気覚ましのミント系のガムなどを購入し、トイレも済ませた。そこを逃したら……。パーキングはモン・サン=ミシェルまでいくつかあるものの、かなり限られるのでご用心。
マイカーのC-MAX君は加速がよくてスイスイ
パーキングを出ると最初はカン、それからはレンヌがディレクションだ。
「パリ市内を抜けると、丘陵や真っ平らな畑ばっかりだね」
「フランスは農業国家だから。農家は農産物の海外からの輸入についてはものすごく自分たちの権利を主張して、強烈なストをやるのよ。トラックで道を塞いで、通れなくしたりね。自分たちの権利は自分たちで守る。徹底しているわ。歴史的に、自分たちで自由を勝ち取ったという遺伝子みたいなものが脈々と流れているのね」
「日本は問題が起きると、なんとなく政府が悪いみたいなことになるからね」
「日本とはずいぶん違うんだね」
20代はパリに住んでいたゆっちゃんと、車内では時折、こんな会話もした。
車線を変更しながら、北に向かってぶっ飛ばす。平均時速120キロくらいか。フランスの高速道路の制限速度は130キロオーバーOK。150キロくらいになると恐怖心が湧くのでアクセルを緩め、追い越し車線から右の車線に変更してスピードをやや落とす。2時間くらいは延々とそれの繰り返し。日本とは右側走行か左側走行かだけの違いだ。この感覚も意外と体が慣れるもので、思ったほど違和感はない。人によるかもしれないが。マイカーのC-MAX君は加速がよくてスイスイ、体がシートにすっぽり収まって、いい感じ。