三石琴乃&山口由里子、エヴァ“ミサトとリツコ”の絆 「ありがとう」と声のかけ合い

声優の三石琴乃が27日、東京・新宿バルト9で行われた、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q EVANGELION:3.333」+「シン・エヴァンゲリオン劇場版」(庵野秀明総監督)連結上映舞台あいさつに登壇した。総勢9人のキャストがエピソードを披露した。

舞台あいさつに登壇した三石琴乃(前列)、山口由里子(後列左から2番目)ら声優キャスト【写真:ENCOUNT編集部】
舞台あいさつに登壇した三石琴乃(前列)、山口由里子(後列左から2番目)ら声優キャスト【写真:ENCOUNT編集部】

最新の興収は95億円を突破 ミサトとリツコは95年のテレビアニメシリーズからの“名コンビ”

 声優の三石琴乃が27日、東京・新宿バルト9で行われた、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q EVANGELION:3.333」+「シン・エヴァンゲリオン劇場版」(庵野秀明総監督)連結上映舞台あいさつに登壇した。総勢9人のキャストがエピソードを披露した。

 1995年のテレビシリーズ放送で社会現象を巻き起こした「新世紀エヴァンゲリオン」。2007年からは「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズとして再始動し、「:序」「:破」(09年)「:Q」(12年)の3作が公開。今年3月8日に公開の「シン・エヴァ」は新劇場版シリーズ最新作にして完結編だ。興行収入について会場で最新のデータが発表。6月26日までに95億円を突破しており、「100億円」に到達するかどうかに注目が集まっている。

 三石は、“もう1人の主人公”とも言える葛城ミサト役をテレビシリーズから務めている。舞台あいさつには、真希波・マリ・イラストリアス役の坂本真綾、鈴原サクラ役の沢城みゆき、赤木リツコ役の山口由里子、鈴原トウジ役の関智一、相田ケンスケ役の岩永哲哉、鈴原ヒカリ役の岩男潤子、伊吹マヤ役の長沢美樹、多摩ヒデキ役の勝杏里が参加した。

「:Q」をバージョンアップした「Q:3.333」と「シン・エヴァ」の連結上映は、もともと「シン・エヴァ」の当初の公開予定日だった2020年6月27日での実施を準備していたが、2度の公開延期などがあり、当初の予定日から1年越しの開催となった。

 三石は「:Q」の収録については「Qは破から14年が経った世界だったので、その間に何があったのかを監督に聞いたら、もやっとしていたので、まだ考えていないんだな、と思って、自分で構築しようと思ってやったら、『重すぎる』と言われて、手探りでやった記憶があります」と語った。「声優さんがつらそうだから14年、年を取らせたともおっしゃっていたので、私たちに気を遣ってくれたのかなと思いました」と打ち明けて笑いを取った。

 三石がMCから、「シン・エヴァでミサトが母性を見せた新しい一面」について聞かれると、「Qのときは、(ヴンダーの)艦長として指令を出したり、戦闘シーンばかりで若干つまらないなぁと思っていて。もうちょっと人との会話、心情的なせりふがあればいいなと思っていて、Qで重かったから、今度はどーんとはじけるだろうと期待していたら、期待通りすてきなシーンを描いていただいた」とシン・エヴァの物語性についても言及。「いろいろな人の心の情感、ミサトは自分の大切な役割を果たすために命を投げうって。しっかり生きて、そして散りました。そういう感じです」と話した。

 実は、イベントの開始直後に、客席にシン・エヴァをまだ観劇していない観客が1人いることを確認していた。MCから“ツッコミ”が入ると、キャストは大笑いだった。

 ここで、ミサトがテレビシリーズからネルフ、新劇場版シリーズでは、ヴィレで“コンビ”を組んできたリツコ役を務める山口との見事な掛け合いもあった。

 山口が「リツコって、テレビシリーズから不器用で、心を開かないし、不幸な人生を歩んできている。本当に唯一、ミサトだけに心を開き、大学の同級生でもあり、同志であり、ヴンダーに乗ってネルフと戦う。本当に運命共同体ですよね。ミサトのことを足りないところを補ってきた仲。自分を認めてくれた唯一の人という印象もある」と、熱くキャラクター像について語った。

 続けて、「ミサトのすべてをリツコが受け入れている。ミサトの勇気と強さに懸けて、(リツコは)自分の命をかけてサポートする。リツコにとっては頭脳しかありませんが、できる限り生きようと思った感じですかね。ミサトと2人きりで収録していることがすごく幸せな時間だった。それがなくなったのがさびしいんです」と声を震わせる。すかさず三石は「2人は前はケンカするシーンもあったけれども、お互いに本気でぶつかり合って、角が取れて、いい感じでがっちり組み合うことができた2人なんだろうなと思っています」と応じる。山口は「うれしいよね。こんな長いことそういう中でいさせてもらって」としみじみ語った。

 三石が「ありがとう」と情感を込めると、後ろに座っている山口も「ありがとう」。確かな絆が感じられる場面だった。

 また、主人公・碇シンジ役の緒方恵美から「2度の延期を受けてもこうして映画館で見ていただけて幸せを感じています」などの感謝メッセージが届いた。

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