奥野壮がオーディションで勝ち取った2度目のヒーロー「絶対にこの役を演じたい!」
クランクイン1か月前から車いす練習、体作りも開始し体重5、6キロ増量
――車いすを家に持ち帰り練習されたそうですね。日常使用してみて、いかがでしたか?
「トイレに行くときなど、車いすから乗り換えをすることが難しく、どうしても自分の足を使ってしまいがちでした。何かを取るときも上の方にある物が取れなかったり。一緒に住んでいる兄に取ってもらうなど、人の手を介す機会が多かったですね。あとは、家の近辺を車いすで散歩したのですが、坂を登るのが大変でした」
――競技用の車いすでの練習はいかがでしたか?
「スピードが出るので怖かったです。スピードが出ている中で、減速せずにコーナーを回るなど、実際にやってみないと分からない難しさがありましたね。クランクインの1か月ほど前から、週に何度か2時間ずつぐらい練習をしました。本物の選手の方々と一緒に、スタートやコーナーを曲がるなど、同じ練習を行ったんです。アスリートの方の練習を間近で見せていただき、『もっと頑張らないと!』というモチベーションにもつながりました」
――体作りもされたとか。
「クランクイン1か月前から体作りも開始しました。結果的に体重が5、6キロ増えたんです。車いすレースだったり、車いすに乗る上での筋トレを始めたので、普段使わない筋肉がつきましたね。背中や肩や上半身のありとあらゆる部分が、大きくなってくるのを実感しました」
――印象に残っているシーンを教えてください。
「一番最初の変身シーンは、特に力が入っているような気がします。自分の気持ちの面もですが、映像として見たときに力強い絵になっているので、印象に残っていますね」
――特撮作品に再度出演してみて、新たに感じたことなどはありますか?
「やっぱり、ヒーローってカッコいいなって。もちろん、変身した姿もカッコいいのですが、内に秘めているものや、人の心を動かすような真っすぐなところが、ヒーローのカッコ良さだと思いますね。子どもから大人まで、どの世代の人が見てもカッコいいとか応援したいとか、ヒーローになりたいと思えるところが魅力的だと改めて感じました」
――最後に本作の魅力をお願いします。
「日常生活で車いすを使っているシーンがあったり、パラスポーツの楽しさや特撮シーンなど、1つの魅力だけではなく、たくさんの魅力が詰まっているドラマです。ぜひ、ご覧ください」
□奥野壮(おくの・そう)、2000年8月21日、大阪府出身。17年、「第30回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」フォトジェニック賞/明色美顔ボーイ賞 W受賞。18年、「男劇団 青山表参道X」に加入後、「仮面ライダージオウ」で主役の常磐ソウゴ/仮面ライダージオウ役で俳優デビュー。近年の代表作は、TELASA「主夫メゾン」、Hulu「悪魔とラブソング」、映画「私がモテてどうすんだ」「劇場版ポルノグラファー~プレイバック~」など。今後は主演映画「灰色の壁~歯車~」の公開も控える。