夏菜が明かすバラエティーと女優業を両立する理由「役者ばかりだと疲れちゃう」
タレント・女優の夏菜(32)が映画「夏への扉 キミのいる未来へ」(25日公開、三木孝浩監督)で悪女役に初挑戦した。同作はSF作家ロバート・A・ハインラインの名作古典を原作に、罠にはめられ全てを失った科学者・高倉宗一郎(山崎賢人※)が、時を超え、大切な人、璃子(清原果耶)を救う物語。夏菜は主人公を裏切る婚約者役で新境地を見せた。
山崎賢人主演の映画「夏への扉 キミのいる未来へ」で主人公の婚約者役
タレント・女優の夏菜(32)が映画「夏への扉 キミのいる未来へ」(25日公開、三木孝浩監督)で悪女役に初挑戦した。同作はSF作家ロバート・A・ハインラインの名作古典を原作に、わなにはめられ全てを失った科学者・高倉宗一郎(山崎賢人※)が、時を超え、大切な人、璃子(清原果耶)を救う物語。夏菜は主人公を裏切る婚約者役で新境地を見せた。(取材・文=平辻哲也)
酒好き、楽しいこと大好きの明るい夏菜にとって、悪女役は初めて。「本当に久しぶりにちゃんとしたお芝居をしました。こんな取材を受けるのも久しぶりで緊張しています。これまで、終始一貫して、キャラクターが変わらない役ばかりだったので、面白かったです。自分にとっては新しい挑戦。うまくできたんじゃないかなと思うところでもあるんです」と自信をうかがわせる。
「夏への扉」はタイムトラベルというジャンルを確立したSFの名作古典が原作。わなにハメられ、冷凍冬眠によって、2025年の世界で目覚めた主人公は、そこで初めて自分を慕ってくれた璃子が大切な存在だと気づき、すべてを取り戻すために、1995年の世界への時間旅行を試みる……。
「台本を最初に読んだ時に『うわ、これは面白いぞ』と思いました。で、どうやって映像化するんだろうって。いっぱいSFも見てきたし、ハマっていないものも見てきたんで、不安もありましたが、完成したものを見たら、うまくいったやつだと、我ながら思いまして……。自分が出ている作品って、基本的には楽しめないんですけど、私が出ているところ以外はめちゃくちゃ楽しめて、客観的にすごい面白かった」と完成度の高さを喜んだ。
夏菜が演じたのは、主人公の婚約者、白石鈴(りん)。世紀の発明の完成を目前にして、金のために裏切り、主人公を絶望の淵に追いやる。「どうやって世間に嫌われにいこうかなと思いました。私が嫌われないと他のみんなが引き立たない。そんなポイントがある役だと思ったので、やりがいしか感じなかったので、迷いはなかった。むしろ、優しさを見せる時の方が難しかった。あっち(悪)に行っちゃったら、あっちはもう楽です」と自分とは真逆の悪女役を心底楽しんだようだ。
「共通点? そんなのがあっては……」と笑う夏菜だが、「私の性格は、真っすぐぶつかって砕けていくタイプ。(清原が演じた)璃子のような性格。ただ、私も嫉妬心みたいなのはちゃんとある人なので、そこだけは夏菜の力を借りてやりましたね」。2025年の世界では、意外な姿を見せるのも大きな見どころのひとつだ。「1番難しかったところはいい鈴から悪い鈴になっていく過程のギャップ。どれくらい優しいお芝居をすればいいのか、しぐさ1つで意味合いが変わってきちゃう。1人の人物としてちゃんと成り立つようにといけなかった。裏設定としては、家庭環境が複雑で、金に執着があるということ。主人公を転がしてはいましたけど、本当はその心も欲しかったはず。璃子ちゃんを大切にしているところにもむかついているんです」と役の弁護もする。