“他人事じゃない”コロナ禍で急増の不動産相談 家賃滞納、騒音、「老後の資金がない」
ビックリ! 夜のアノ声の苦情も増えていた
家賃滞納以外のトラブルも増えています。ステイホームで家にいる時間が長くなり、リモートでお仕事している人も増えたために、みんな音に敏感になっているのでしょうね。騒音トラブルは1回目の緊急事態宣言下よりさらに深刻になり、毎日のように管理会社の方から相談を受けます。夜の営みがらみの騒音もあるんですよ。換気が推奨されていることもあり、窓を開け放ってベッドに入ることが増えたからでしょうか。管理会社やオーナーは「慎め」というわけにもいかず、困ったようです。せめて少子化解消につながれば良かったのですが、残念ながら少子化には拍車がかかっているのが現実です。
ゴミ問題のトラブルも急増しました。家にいる時間が増えたために、それまで見て見ぬ振りをしていた掃除・整理を、これを機会にしようという人や、断捨離をした人が増え、ゴミ収集者がびっくり、という事態が起きました。今は、断捨離は減ったようですが、今まで自炊をしていなかった人が始めたり、Uber Eatsなど宅配の利用者が増えたために生ごみやプラスチックゴミ、段ボールゴミが増えています。でも、ゴミの分別の仕方が分からず、きちんと分別せずにゴミステーションに出す人が増えて、管理会社の人などが仕方なくゴミ袋を開封して分別せざるを得なくなった例もありました。にもかかわらず、「プライベートの侵害だ!」と苦情を言い立てる人までいたそうです。
トラブルの解決はコミュニケーションから
タバコの煙のトラブルもとても増えましたね。やはり家にいる時間が増えたこと、換気をよくするようになったことが原因です。喫煙者の隣や上下階の住人が副流煙の被害を訴えるのです。地方の場合は駐車場の片隅に喫煙スペースを設けるなどすれば解決するのですが、都心ではなかなかそういうスペースを確保できません。そのため、路上喫煙が増えているように感じます。でも、それは解決にはなっていませんよね。
誰しもがコロナで行動を制限され、緊急事態宣言も3回目になって期間が長くなっていることでいら立ちが募っています。借り主の間のトラブルが殺人事件へ発展してしまったと思われる事件もありました。トラブルの解決としては、各人が気をつけることと、あとは日頃から近隣の人たちと交流をはかりお互いを知る努力をするしかないのではないかと思います。やはりコミュニケーションが大事。同じ騒音でも親しい人が出す音と、見知らぬ人のそれとでは、受け止め方が全然異なりますからね。