注目女優・秋田汐梨、「前向きなメッセージ受け取って」コロナ禍で舞台デビュー
誰もが共感できる人間の感情を描いた作品
――役作りはどんな工夫をしていますか?
「修子はもともと明るい性格なので声を大き目にしてオーバーにしないといけません。ふだんよりテンションを上げて取り組んでいます」
――W主演の筒井あやめ(乃木坂46)さんの印象は?
「今回、この舞台のお仕事で初めてお会いしました。年下なんですが、年下とは思えないほど落ち着いていて。お互い人見知りで最初は会話がなかなか始まらなかったのですが、最近はコミュニケーションがとれるようになってきてうれしいです。舞台上でもおしとやかで品があります。かわいくてそのオーラにどんどん引き込まれています」
――舞台の見どころは?
「この作品は誰もが共感できる人間の感情が描かれていますし、考えさせられることも多いと思います。私もおけいこをしながら毎日考えさせられるし、新しい発見もある作品です。観終わった後に振り返ってもらえたら、また面白かったなと思える作品だと思うのでぜひたくさんの方に観ていただきたいです。場面によって修子の感情がどんどん変化していくところにも注目していだきたいです」
コロナ禍だからこそ「勇気を持って乗り越えていくことが大切」
――今、この舞台を上演する意義を教えてください。
「意義と言われると難しいですが、この作品は田舎の集落でいろいろな事件が起きます。人々がそれを乗り越えて成長していく姿が描かれていて、勇気を持って乗り越えていくことが大切というメッセージがあると思います。今、世の中がコロナ禍で大変な時期なので、そんな前向きなメッセージを受け取ってもらえるとうれしいです」
――将来、どんな女優を目指したいですか?
「いろいろな役を演じ分けられる女優になりたいです。どの作品を見ても全然違うキャラクターに見えるような。事務所の先輩でもある森川葵さんのように異なる人物を自由自在に演じ分けられる、そんな女優を目標にしたいです」
――これまで見たなかで好きな映画は何ですか?
「篠原涼子さん、広瀬すずさんが主演された『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(2018年)です。部屋で1人で見たのですが、号泣してしまって…。ものすごく大好きな作品です」
――この4月から大学生。どんな学生生活ですか?
「コロナの影響でキャンパスに行ったのはまだ最初の1日だけですが、友だちをたくさん作って楽しい学生生活を送りたいですね」
※ストーリー
関西圏のある集落。中谷家は衰退する村の林業とこの地で古くから行われてきた喪屋(もや)における葬儀の伝統を担ってきた。8年前に都市から越してきた杉山家とは親戚関係だが、杉山家が葬祭コンサルタント業を持ち込んだことで、両家の溝が深まってしまう。高校生である杉山家の娘・遼(筒井あやめ)は、母の形見である一眼レフカメラを愛用し、村に暮らす人たちを「遺影」と称して撮影していた。中谷家の娘・修子(秋田汐梨)は遼と同い年でいつも率先してモデルになっていた。そんな遼と修子が迎えた高校3年生の夏、人命にかかわる事件が起きたことをきっかけに2人の人生が大きく変わっていく…。
【公演日程】
東京:6月4日~7月4日 東京芸術劇場シアターイースト
大阪:7月6日~7日 サンケイホールブリーゼ
愛知:7月9日 名古屋市芸術創造センター
□秋田汐梨(あきた・しおり)2003年3月19日、京都府出身。2015年、中学1年のときに第19回ニコラモデルオーディションでグランプリを獲得し、雑誌「nicola」の専属モデルとして活動を開始。現在は雑誌「Seventeen」の専属モデルに。17年に女優デビュー。主な出演作に映画「青夏 きみに恋した30日」「惡の華」や、ドラマ「3年A組-今から皆さんは、人質です-」「ホームルーム」「賭ケグルイ双」などがあり、公開待機作に映画「星空のむこうの国」(21年7月16日公開)がある。今回が初舞台となる。