今、一番目が離せない俳優・金子大地がついたウソ「恥ずかしい話なのですが…」

 「撮られるのは得意ではない」という金子。22年には大河ドラマへの出演も決まっている【写真:山口比佐夫】
「撮られるのは得意ではない」という金子。22年には大河ドラマへの出演も決まっている【写真:山口比佐夫】

各所に引っ張りだこの金子。今一番楽しいことは「舞台」

――今作は、「未完成映画」の3分以内の予告編映像を審査対象にした「第2回未完成映画予告編大賞MI-CAN」でグランプリを受賞し、長編映画化が実現しました。まず、予告映像をご覧になった感想を教えてください。

「すごく引き込まれました。画もきれいですし、『どういう話なんだろう?』というワクワク感もあって、長編で見たいなと思いました。なによりも、予告編で主演を演じた石川瑠華さんがすごく魅力的だったので、長編をやることになって声をかけていただいたときはうれしかったです」

――最初に予告があり、その後に本編を撮影する手法は珍しいのではないでしょうか。撮影にはどのように臨みましたか。

「石川さん以外はキャストが変わっています。僕は後から参加したので、『あんまりだな』と思われないようにしたいと思っていましたし、予告編よりもいいものを作りたいと考えていました」

――撮影に入るにあたって、決まったルーティンはありますか。

「決まったものはないですね。役によってそれぞれ違います。今回は、自分のカッコ悪い部分や、見せたくない、恥ずかしい部分を全面に出すように意識していました。僕も普段はそういった部分を隠しながら生きていますが、誰にでもカッコ悪いところは絶対にあると思っています」

――物語の終盤、ユカがオーディションで審査員から「どんな人ですか?」と質問をされるシーンが印象的でした。金子さんは同じ質問をされたとしたら、どんな回答をしますか。

「難しい質問ですよね。僕は『分からない』と言うと思います。どんな人なのかなんて一言では表わせないと思うんです。人によって、自分の印象は違うと思うんです。僕のことをどう思うかとか、逆に僕がその人に対して抱く印象ってそれぞれで、それでいいと思っています」

――現在、舞台「パンドラの鐘」に出演中の金子さん。映像作品と舞台作品の違いはどう感じていますか。(※緊急事態宣言発令のため4月25日~5月4日の公演が中止に)

「今は舞台が一番楽しいです。やり直しがきかないところもそうですが、技術が試されますし、全身で表現しないといけない。毎回自分の課題が見つかったり、そんな中で起こるアクシデントも楽しみながらやっています。舞台は生ものと言いますが、自分にものすごく合っていると感じますし、すごく充実しています。

 お客さんによってその日の公演の空気が違うのも新鮮で面白いです。今はこういう時期ですので、舞台が最後まで行けるようにと願っています」

――映画「猿楽町で会いましょう」は公開前から話題を集め、映画ファンからの期待値も日に日に高まっています。ファンの皆さんにメッセージをお願いします。

「舞台は東京ですが、どんな方にも刺さると思います。撮影は2年前で、僕も石川さんもお互い初めてのラブストーリー出演ということもあって、すごくみずみずしくて、鮮度のある作品になっています。なにか感じていただけたらうれしいですね」

ヘアメイク:Taro Yoshida(W)
スタイリスト:千葉潤也

シャツ¥1万7600円 パンツ¥1万3200円(共にMAISON△SPECIAL/MAISON△SPECIAL△AOYAMA TEL 03-6451-1660)

□金子大地(かねこ・だいち) 1996年9月26日、北海道出身。アミューズオーディションフェス2014にて俳優・モデル部門を受賞しデビュー。以降、映画、ドラマ、CMに多数出演。18年にドラマ「おっさんずラブ」(EX)の“ゆとり世代”のモンスター社員・栗林歌麻呂役で注目を集める。翌19年「腐女子、うっかりゲイに告る。」でNHK初主演を果たし、一躍脚光を浴びる。主な映画出演作は「逆光の頃」(17)、「ナラタージュ」(17)、「探偵はBARにいる3」(17)、「家族のはなし」(18)、「君が世界のはじまり」(20)など。W主演映画「猿楽町で会いましょう」が6月4日公開。「サマーフィルムにのって」「先生、私の隣に座っていただけませんか?」など5作が公開待機中。

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