東京都医師会、ワクチン拒否の一部高齢者に接種呼びかけ「個人の問題でなく、社会全体に影響」
東京都医師会は11日、都内で定例会見を行い、新型コロナウイルス変異株による感染拡大の第4波を乗り切るために、高齢者へのワクチン接種の重要性を呼びかけた。
従来型であれば抑えられている状況も、変異株により感染は拡大している
東京都医師会は11日、都内で定例会見を行い、新型コロナウイルス変異株による感染拡大の第4波を乗り切るために、高齢者へのワクチン接種の重要性を呼びかけた。
尾崎治夫会長は冒頭、「都民の方にステイホームの努力をしていただいて、昼も夜も人口の滞留が減った。本当に御礼を申し上げたいと思う。どうもありがとうございました」と7割近くの都民がステイホームに協力している現状に感謝した。
従来型のウイルスであれば、十分に感染が抑えられているはずだが、実効再生産数(1人の感染者から何人に感染が広がるかを示す指標)が1.3~1.9倍、死亡リスクは1.55倍という「N501Y」変異株の拡大により、感染拡大が収まっていない状況を説明した。
その上で、「高齢者のワクチン接種が進めば重症者が減る、重症者が減れば医療体制に余裕ができる」と早期に高齢者がワクチンを接種できる体制作りを国や都に要望。
平川博之副会長も「ワクチン接種が最も有効な対策。焦らずとも6月末にはすべての高齢者のもとにワクチンが届きます。拒否している方も何割かいると聞いているが、身体的に問題なければぜひ受けてもらいたい。個人だけの問題でなく、社会全体に大きな影響があります」と積極的な接種を呼び掛けた。