菅野美穂、主演映画で母親役 「子育ては大変。だれにもほめられない」と胸中吐露
女優の菅野美穂が5日、東京・有楽町のよみうりホールで行われた主演映画「明日の食卓」(28日公開)の完成報告会見に出席した。
原作は椰月美智子の同名小説、親ならだれもが直面する育児問題をリアルに描く
女優の菅野美穂が5日、東京・有楽町のよみうりホールで行われた主演映画「明日の食卓」(28日公開)の完成報告会見に出席した。
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育児をめぐる3人の母親の葛藤と内面を描いた社会派ヒューマンストーリー。2人の息子を育てるフリーライターの留美子を演じた菅野はほぼ10年ぶりの主演映画となり「10年ぶりと言っていただくとうれしいですが、10個歳をとったといいますか……」と苦笑。続けて、「私も子どもがいまして、自分を重ねてしまう役だなと思いました。自分も子どもと向き合う時間があったので運命的なタイミングで出会った作品です」と語った。
共演の女優・高畑充希は東大阪を舞台にシングルマザーを演じており、「私も小さい頃、東大阪で育ってシングルマザーを近くで見ていたので、土地や空気の懐かしさがリンクしていて助けられました」と幼少期を振り返った。同じく尾野真千子も「いろいろ背負わされる役でしたが、現実のお母さんはもっとつらいんだろうなと思いながら演じてました」と想像した。
菅野は仕事復帰を果たしたものの夫の失業で追い込まれていく役どころ。子役の外川燎は撮影中の菅野の印象について聞かれると「いつも怒ってばかりの怖いお母さんという役でしたが、撮影が終わるとフォローしてくれて優しい人でした」と“模範解答”。すると菅野は「親が子どもに怒りをぶつけるシーンで、力が入ってげんこつが本当に入ってしまった。このシーンがOKになって。痛かったでしょう? 目がうるうるしてて……。悪かったです」とマジメに謝罪。これに外川は「痛かったです。でも優しかったので」と役者魂を見せた。
そんな菅野の熱演に瀬々敬久監督は「菅野さんの演技はチャーミングで菅野さんの明るさが救ってくれた。後半は狂気の世界に突入する。すげーな、この人って。落差が素晴らしい」と絶賛していた。
菅野は俳優の堺雅人と結婚し2児の母親。子育てについて「以前は子どもさんと歩いている親子を見るとすごくほほ笑ましい、ほのぼのするなと思いましたが、それは1日の中のほんのわずかな時間。実際、こんなに大変ですごいことやっているのに誰にもほめられないのはひどい、つらいなと。この映画にすごく共感できるし、それがこの映画で表現できたら」と子育ての苦労を告白している。
具体的な苦労を聞かれると、「一昨日、片付けをしていたらダイニングテーブルの上がボンドで真っ白になっていて掃除にすごい時間がかかった。涙目になりながら、ウェットティッシュを水で浸してとって。子どもの手の届くところにボンドを置いた私が悪いという気持ちと、私が世界でいちばん不幸という両方の気持ちになりました」とプライベートで起きた“ボンド騒動”を明かしていた。
ほかに子役の柴崎楓雅、阿久津慶人も出席した。