SKE48新章、荒井優希が“個性が大切な時代”に決意したプロレス挑戦「100%自分の意志」
本格デビューが決まり“プロレス漬けの日々”
――荒井さんはプライベートで珠理奈さんとプロレス観戦をしていましたが、ファンとしてプロレスを生で見たときはどんなことを感じましたか。
「選手1人ひとりに人間ドラマがあって、奥が深いエンターテインメントであることを知りました。試合はもちろん、入場時に流れるVTR、テーマ曲、照明、すべてに魅了されました。なかなか入りづらい世界かもしれませんが、私が出場することによって、今までプロレスに触れたことがなかった方にもプロレスの素晴らしさを伝えたいですし、私も1人のプロレスラーとして、人間ドラマを見せられる選手になりたいです」
――プロレス参戦が決まってからは、珠理奈さんとはどんな話をしましたか。
「記者会見の直前、終わった後も連絡をくださり、私が知らないプロレスのことを、いろいろ教えてくださいます。無観客マッチになったので、会場でデビュー戦を見ていただくことはできないのですが、有観客で試合ができるようになったら、きっと応援に来てくれると思うので、そのときは強くなった姿を見せたいです」
――デビュー戦へ向けて、どのようにプロレスを研究していますか。
「過去の試合をWRESTLE UNIVERSE(動画配信サービス)で見て、先輩の動きを研究したり、実況を聞いて技の名前を覚えています。名古屋に住んでいるので、毎日、プロレスの練習はできませんが、自宅では筋トレ、プロレスの動画で研究を。これまでは、アニメやYouTubeばかり見ていたのですが、今はプロレス漬けですね」
――先輩の試合を見て、印象に残った選手は。
「トレーニングパートナーの山下実優選手は、いつも練習で丁寧に教えてくださって、女神様のような方だと思っていたのですが、試合を見て、私の知っている人ではない! こんなに人って変わるの!? と思いました(笑)。リング上での姿がカッコよすぎて、山下選手の試合をたくさん見て勉強しています」
――山下選手とは、どのようなトレーニングをしているのでしょうか。
「今はロープワークや受け身、基本的な動きに重点を置いて練習しています。キックはセンスがあると言っていただき自信がついたので、山下選手にアドバイスをいただいて、鋭いキックが打てるように磨いていきたいです」
――SKE48は激しいダンスが特徴的ですが、SKE48でのレッスンがプロレスに生かされたことはありますか。例えば、「片想いFinally」は二段蹴りのような振り付けがありますよね。
「ダンスレッスンのおかげで体力には自信があり、プロレスのトレーニングはハードですが、なんとか付いていくことができています。『片想いFinally』のキックは昔から、よく足が上がっているね! と褒めていただくことが多くて、それがきかっけで、豆腐プロレスでかかと落としを必殺技にすることになりました。でも、アイドルのステージでは、アイドルとして見ていただきたいので、アイドルらしく足を上げたいと思います。かかと落としに見えないように(笑)」
――コスチュームのこだわりは。
「SKE48では、衣装に自分の意見を取り入れていただくなんて考えたこともなかったのですが、プロレスラーとしてのコスチュームは、形や質感についても細かく打ち合わせをして、自分が着たいものを作っていただきました。過去に出場した豆腐プロレス、DDTとのつながりも考えてデザインして、素敵なコスチュームに仕上がりました」
――改めて、デビュー戦へ向けての意気込みを。
「SKE48を背負っていますし、メンバーにも、ファンのみなさんにも、たくさん応援していただいているので、SKE48と東京女子プロレス、両方を盛り上げるしかないと思っています。これからが楽しみ! と思っていただけるようなデビュー戦にしたいです」
――最後にプロレスラーとしての目標をお聞かせください。
「いつかチャンピオンベルトを巻きたいです。ベルトを巻いて、握手会、トーク会、劇場公演に出たいです!」
□荒井優希(あらい・ゆき)1998年5月7日、京都府生まれ。2013年に「第1回AKB48グループ ドラフト会議」でSKE48・チームKⅡに指名されグループ加入。TikTokで70万人以上のフォロワーを持つ。青木詩織とのユニット「おしゆき」でも活動し、YouTubeも更新中。21年4月、プロレス本格参戦を発表し、東京女子プロレスの5月4日、後楽園ホール大会でデビュー戦を行う。
取材協力:haoming