出演作が絶えない実力派俳優・猪塚健太、アナウンサー志望から役者目指した過去
アナウンサー志望で上京し、俳優の道へ 当時は「東京に疲弊していましたね」
――4月スタートのドラマにちなみ、新生活というテーマでお話をお伺いします。猪塚さんは愛知県ご出身で、東京の大学への進学がきっかけで上京したそうですね。
「僕はもともとアナウンサーになるのが夢だったんです。『俺は東京でアナウンサーになるんだ!』と思っていて、大学生になったら上京したいとずっと思っていました。でも、僕は愛知県瀬戸市という田んぼも多い朗らかな地域の出身で、都会に免疫が全くなかったんです。周りはみんな地元の高校に行っていたんですけど、僕は『東京に出るためにまず都会に慣れたい』と思って名古屋を選びました。そして、大学で東京に出てきました」
――実際に東京での生活はいかがでしたか。
「上京してまず、なぜか『渋谷でバイトをしたい』と思って(笑)、すぐにバイト先を探して、しばらくは渋谷でバイトをしていました。バイト終わりの激混みの終電に乗ったりしていて、『ああ、やっぱり東京ってやべえな』って思ったりして……。大学で友だちもなかなかできなくて寂しいし、疲れ果てて、激混みの終電に乗ったりして、最初の頃はかなり東京に疲弊していましたね」
――アナウンサーになる夢を持って上京されて、今は俳優としてさまざまな作品に出演されています。転機はなんだったのでしょうか。
「バイト先に服飾系の学校に行っている先輩がいたんです。さすが渋谷ですよね(笑)。その先輩に『モデルをやってくれないか』と頼まれて、ファッションショーに出たときに、人前に出て自分として表現することが『楽しいな』と思って。アナウンサーとして、多くの方々にニュースを伝えたいと思っていたのですが、また違う表現の仕方で伝えることができるんだと興味が湧いて、そこから役者の道に入っていきました」
――「東京」に引きつけられていた理由はなんでしょうか。
「漠然と憧れはありましたね。小学生くらいのときに、同級生にテレビのコマーシャルに出演している子がいたんですよ。同級生が有名なお菓子のCMに出ていて、瀬戸の町がスゴイ騒ぎになったんですよ(笑)。それがすごくうらやましかった記憶が僕の中であります。でも、どうやらそれは東京でしかチャンスがないといううわさで聞いていて、『すごいんだ、東京って』『テレビに出れるんだ、東京って』と小さいながらも思っていたんです。そういうこともあって、俺は将来、東京にいくんだという思いを持っていたんだと思います。それで今、両親を始め家族がすごく喜んでくれている。あの時、僕が感じたように町がざわついてくれたらいいなと思っています!」
――最後に、今作を楽しみにしているファンの皆さんへメッセージをお願いします。
「原作マンガの『高嶺のハナさん』もせっかく両想いなのに絶妙なすれ違いと勘違いで恋がなかなか上手くいかず、モヤモヤして最高に面白いのですが、ドラマでもそれがヒートアップしています! ハナさんのギャップも面白いですし、弱木のだめなんだけど、憎めないかわいらしさとか、2人の恋愛のうまくいかなさをむずむずキュンキュンしていただきながら、僕が演じる更田や苺ちゃんがむりやり入り込んできて四角関係になりつつも進んでいく話を存分に味わってほしいです。
ドラマでは原作では描かれていない更田の素の部分が最終回に向かってどんどん描かれていくので、そういった更田の気持ちの変化や様子の変化も合わせて楽しんでいただきたいなと。また新たな僕の一面を見られるかなと思いますので、ぜひ期待していただきたいと思います!」
□猪塚健太(いづか・けんた)1986年10月8日、愛知県出まれ。特技はサッカー、カプチーノ作り。出演作に映画「娼年」(2018年)、映画「今日から俺は!!劇場版」(20年)、映画「劇場版ポルノグラファー~プレイバック~」(21年)など。ほか、舞台にも精力的に出演中。
<第5話あらすじ>
華(泉里香)は、クールジャパン企画の参考にと弱木(小越勇輝)からアニメ映画に誘われる。観賞中つい手と手が触れてしまい、ドキドキ……。映画館から出てくる2人を苺(香音)が偶然見て、社内に噂を広げてしまうが、みんなはその意外性を信じない。更田(猪塚健太)がジェラシーを持つ苺に「弱木とお前をくっつかせてやる。俺は華をいただく」とけしかける。弱木は、大切な話があると華を屋上に誘い出すのだが……。
【番組概要】
真夜中ドラマ「高嶺のハナさん」<4K制作ドラマ>
BSテレ東 毎週深夜0:00~0:30
テレビ大阪 毎遇深夜0:56~1:26
(C)「高嶺のハナさん」製作委員会2021