玄理が明かす「君と世界が終わる日に」舞台裏「ゾンビのクオリティーが爆上がりです」
出演映画2作が賞を連続受賞、ラジオでナビゲーター「今後関わる作品にも生きていく」
「偶然と想像」は題名通り、偶然と想像を共通テーマにした3編の物語。玄理は古川琴音演じるヒロインの親友で、ヒロインの元カレ(中島歩)に思いを寄せるヘアメイク役を演じた。「以前、濱口監督の『天国はまだ遠い』という短編に出させていただいて、また声をかけてくださった。撮影は2019年の年末でした。『2019年頑張った、ご褒美だな』と現場に行ったのですが、(賞をもらって)さらにご褒美をもらった気分です。三角関係に発展していく話で、せりふが面白く、試写で笑ってしまいました。観客のみなさんにも楽しんでもらえると思います」と自信を見せる。
2017年10月からはラジオJ-WAVEの3時間の生番組「ACROSS THE SKY」(毎週日曜、午前9時)のナビゲーターをも務めている。「最初はいただいた原稿で楽しくやっていたんです。2019年の冬ドラマ『悪魔の弁護人』でジャーナリスト役をやる事になった時に、堀潤さんにお話を聞かせてもらい、こんなに意義のある仕事なんだと感じました。そして、ニュースや世界で起きている事柄にすごく関心を持ちました。自分の人生を捧げ、調べて文字にしてくれる人たちがいるんだ、と。それからはゲストの方々のことを勉強するようになりました。ちょうどLGBT、マイノリティー、シングルマザーの問題が注目を集めている時で、いろんな思いをしている人がいるんだということに気付いたんです」
ナビゲーターとしての準備は、役作りにも通じるものがあるようだ。「そうですね。役を演じる時はその職業を調べたり、実際に仕事場を見に行ったりもします。調べることは好きですね。ゲストの方は見識が深いので、勉強になりますし、ナビゲーターとして経験したことは、今後関わる作品にも生きていくんじゃないかと思います」
今後の活動にどんなビジョンを描いているのか。「映像・映画の環境はどんどん変わっていっています。今までは世界とつながりたいのなら、映画でしたが、今は配信ドラマもあります。自分がやりたかったことがもっと自由に身近にできるようになるんじゃないかという希望を持っています。これまでは、『どういう役をやりたいか』と聞かれても、まだやっていない役の方が多いからなぁ……と困ったりもしたのですが、サバイバルものをやったから、次はコメディーっぽいものをやってみたいな、と考えられるようになりました。それはきっと、今まで積み重ねてきたものがあるからだと思います。面白いと思える役にどんどんチャレンジしていきたい」。ジャンルを超えて、挑戦を続ける玄理。ドラマの結末とともに、その活躍に注目だ。
□玄理(ひょんり)1986年12月18日、東京都出身。韓国籍。日本語、韓国語、英語を話すトリリンガル。映画やドラマを中心に活躍。近作に第77回ベネチア国際映画祭銀獅子賞(監督賞)を受賞した「スパイの妻」など。2017年10月からJ-WAVE「ACROSS THE SKY」のナビゲーターを務める。身長168センチ。