最初の頃はネットプリントがなかった時代なんで、作るのにコストも時間もかかりましたが、いまはどんどん安くなって、製作期間も短くなってますし、先日吉祥寺でたった6時間のイベントのために用意された看板がありました。身近になってきている感じはありますね。それによって様々な工夫も生まれて、この前、横浜の税関の建物にカメラが設置してあって、自分がハマるとプロジェクションマッピングで自分の顔が別の場所に写るといったそんなデジタルとの融合ものが出てきてますね。インスタグラムのフォトフレームも顔ハメ看板の進化系ですよね。昔は観光の記念に楽しんでもらおうというボランティア精神に溢れた存在だったのが、いまはSNSにアップしたらビール1杯無料とか、宣伝ツールとしての役割を担っていたり、時代によって看板のあり方が変わってきているのが面白いですね。また盛り上がっている感じがしています。

　そこにいる人に撮ってもらう。穴が2つ以上空いていたら「穴が空いていたら格好悪いんで一緒に入ってもらえませんか?」と一緒にハマってもらう。それがおすすめです。いままでそうやってお願いすると10人中9人はハマってくれますから。

　最近穴が開閉式の蓋でふさがれていて一瞬、顔ハメ看板だと思えない看板も多くなってきました。見抜く方法はただ1つ、どの看板も顔ハメ看板だと疑ってかかることです。駅とか空港、観光地にきたら必ずぐるっと回って1つ1つ確認していきましょう。

　とある警察署にある顔ハメ看板で撮ろうとしたら、すごく迷惑そうな顔をされてしまいました。ペット病院の顔ハメとかケガや病気で待っているところになぜか看板が置いてあって、あれは撮り辛いですね。顔ハメの位置が極端に低い看板もありますが、そこは気合いでハマりましょう。

　オリンピック関連の看板はもう既に置かれ始めています。「2020年オリンピック〇〇の開催こちらです」って。僕が見たのは野球が開催される福島駅に置かれていました。こういった看板は役目を終えたら、すぐに捨てられてしまうケースが多いので、見つけたら「今しかない」と思って撮りましょう。

協力：旅の本屋のまど、阿佐ヶ谷書院