世界タッグ王者コンビに見下された「熱き男」の胸中やいかに? 29年のキャリアを見せつけるか
「熱き心」大谷晋二郎が全日本プロレス「チャンピオン・カーニバル(CC)」の台風の目となりそうだ。
大谷VS青柳が開幕戦で実現、大谷の反応は青柳にとっては想定外!?
「熱き心」大谷晋二郎が全日本プロレス「チャンピオン・カーニバル(CC)」の台風の目となりそうだ。
9日の開幕戦(エディオンアリーナ大阪第二競技場)を前に、大谷は「全日本のCCにもネタ枠ができた」と、青柳優馬に見下されてしまった。
新日本プロレスに入門し、橋本真也とともにZERO1を立ち上げ、キャリア29年を誇っている。48歳になったが、まだまだ現役バリバリだ。
コロナ禍で沈滞ムードの日本を元気づけようと「ホットジャパン」なるユニットも立ち上げた。アジャ・コングら身も心も熱いメンバーとともに、暴れてもいる。
元よりボランティア活動にも熱心で、学校でプロレス大会を開催し「いじめはダメだ」と身を持って訴えている。諦めず何度でも立ち上がる姿は、説得力がある。とにかく熱い大谷の支持率は高く、根強い人気を誇っている。
ファイトもコメントも熱い男、しかも大先輩である大谷を「ネタ枠」扱いするのは、いくら「陰湿」を打ち出している青柳といえども、いささか無礼な気がしないでもない。
ところが、大谷は冷静に「僕の試合を見た上で言うなら、青柳選手にすれば、ネタ枠なのだろう。ネタ枠の試合で思いっきり熱くなっていただこう。失礼ながら僕は青柳選手の試合を見たことがない。楽しみだ」と切り返した。
大谷の「プロレスの教科書」には何と書いてあるのだろうか。「礼儀知らずの後輩は、リング上できっちり教育しろ」だろうか。
大谷VS青柳は開幕戦で実現する。青柳にしてみれば、開幕ダッシュを狙った、かく乱戦法だったのかもしれない。熱い男なら、熱くなり過ぎて本来のペースを狂わすはず……ところが、大谷の反応は青柳にとっては想定外だったのではないか。
ただホットなだけではない。29年間、積み上げて来たキャリアがある。熱いだけでは、IWGPジュニアヘビー級、ZERO1世界ヘビー級など数々のベルトは巻けないし、火祭りや風林火山などで優勝はできない。歴戦のツワモノだ。
実は世界タッグ王座を保持する青柳のパートナー、宮原健斗からも「10年ぶりに会ったけど、大谷晋二郎は老けた」と指摘された。大谷は「それは事実なので反論のしようがない。しかしプロレスは老けてから味が出るんだよ」と正論で応じた。その上、エースの看板を下ろしてCCに臨むという宮原に「全日本のエースだと思っていた男の言葉としては本当にガッカリした」と、チクリと一刺しするのも忘れなかった。
宮原とは開幕2戦目(10日、名古屋国際会議場)で激突する。開幕2連戦の世界タッグ王者コンビとの連戦が、にわかに注目されてきた。