BTS育てた“おふくろの味” ソウルの庶民派食堂 「店内はまるでファンの部屋状態」
世界を席巻している韓国のボーイズグループBTSのファン(ARMY)なら1度は訪れたい店がある。ソウルの人気スポット・カロスキル(新沙洞)から10分ほど歩いた静かな路地にある「油井食堂(ユジョンシッタン)」だ。コロナ禍によって韓国に渡航できない日本のARMYに代わって、現地女性ファンが同店を訪問しBTSメンバーが愛した名物料理を食べてきた。いったいどんな店なのか?
1993年創業の油井食堂 世界中からARMYが訪問
世界を席巻している韓国のボーイズグループBTSのファン(ARMY)なら1度は訪れたい店がある。ソウルの人気スポット・カロスキル(新沙洞)から10分ほど歩いた静かな路地にある「油井食堂(ユジョンシッタン)」だ。コロナ禍によって韓国に渡航できない日本のARMYに代わって、現地女性ファンが同店を訪問しBTSメンバーが愛した名物料理を食べてきた。いったいどんな店なのか?
「壁という壁、見上げると天井にまで無数のBTSの写真が所狭しと貼られていて、まるで熱烈なBTSファンの個人部屋に入り込んだような感覚です」
ソウル・江南区にあるこの食堂は、飲食店がひしめくにぎやかな繁華街というのではなく、注意しないと通り過ぎてしまうほど地味なエリアにある。しかし、店内に足を踏み入れた瞬間、すさまじい雰囲気に圧倒される。メンバーの直筆サイン入りポスターのほか、世界中のARMYが持ち寄ったメンバーの顔写真やカップホルダー、メンバーに宛てたメッセージカード、応援ボードなどで埋め尽くされており、はしとスプーン、紙ナプキンが入っている木箱の上にも写真が。韓国料理独特の辛さ、匂いと合わせ全身の五感が刺激されるのは間違いない。
油井食堂は1993年創業。BTSのレッスンスタジオが同じビルの地下にあったことから、練習生時代のメンバーが毎日のようにこの食堂で胃袋を満たした。デビュー後、メンバーがこの食堂の名前を公表したことから知名度が一気に上がり、世界中からファンが訪れるようになった。ARMYにとっては大切な“聖地”のひとつなのだ。
とくに注目されているのがメニューにある黒豚石焼ビビンバ(フッテジトルソッビビンバ、9000ウォン=日本円で約874円)だ。ARMYの間では「バンタン(防弾)ビビンバ」という名で通っている。現地女性ファンは「食卓に座って『バンタンビビンバください』って注文したら何も聞かれずにこの料理が出てきました」と明かす。
このファンが入店したのは平日午後1時ごろ。店内には女性2人とサラリーマン風の男性2人が仲良くプデチゲを食べていたといい、気軽に行ける食堂として地域の人々に親しまれているようだ。
「店員さんはみんな優しかったですよ。店主らしいおじさんは『店内の写真撮ってください』と声をかけてくれて。帰り際にはBTSメンバーが写っている小さいカードやカップホルダーをいっぱいプレゼントしてくれました」(現地ファン)。
BTSを育てた“おふくろ”の味。コロナ明けが待ち遠しいARMYにとっては直行すべき激熱スポットだろう。