SNS“初心者”の実力派女優、エゴサーチに興味なし 人々の発言は「受け取る側の自由」
「これまで父と娘の作品が多かったので、母親を演じてみたいです」
――自分で自分を調べる「エゴサーチ」をしたりはしないのでしょうか?
「私自身はあまり興味ないですかね。発言したい人もいれば、心の中に留めておく人もいる。それに、受け取る側の自由じゃないですか。いろいろな在り方があるんだなと思っています。私は直接触れ合って聞いて感じたいを大切にしていますね」
――2019年の夏に公開された柄本佑さんと共演の「火口のふたり」が高評価を受け、昨年は話題をさらったTBSドラマ「恋はつづくよどこまでも」にも出演され、充実されています。
「お仕事をいただけるというのは、すごく幸せなことで、充実しているなと思います。作品に恵まれていると思いますし、いい作品にするために面白くしたいと取り組んでいる人たちにも出会えました。自分でいうのもアレですが、人に恵まれていると年々感じます」
――これまで幅広く演じてきましたが、今後の芝居でやってみたい役柄はありますか?
「役者は求められる職業なので、決まった役に対して理解できる人間でいたいなと思っています。挑戦したい役柄ですよね。役柄というか、幅広くジャンルで答えますと、家族ものをやりたいです。家族って、切っても切れない。生まれた時から存在するもの。そこに対していろいろなことを考えるし、いろんな形があることが許されるってところにひかれます」
――家族ものと言いますと、自分が母親になるというイメージですか。
「そうなるのかな。これまで父と娘の作品が多かったので、母親を演じてみたいです。お芝居というものは、すべてに想像力が求められるので、経験はしていないですけど、自分の発見や発想が広がっていきそうな感じがするんです。年齢を重ねていくことで役が広がっていくこともあり得るんじゃないかとも思っています」
□瀧内公美(たきうち・くみ)1989年10月21日、富山県生まれ。2012年に本格的に女優としての活動を開始する。映画「グレイトフルデッド」(14年、内田英治監督)、「彼女の人生は間違いじゃない」(17年、廣木隆一監督)に主演。19年には「火口のふたり」(荒井晴彦監督)で、第93回キネマ旬報主演女優賞、第41回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞した。9月に主演映画「由宇子の天秤」(春本雄二郎監督)が公開予定。