役作りのカギは“寅さん”と“クレヨンしんちゃん”!? 個性派女優・伊藤沙莉が声優挑戦
自身にとっての“最強の世界”は「最強のおうち」 来年へ向けて「面白い壁に、もっとたくさんぶち当たりたい」
――ご自身にとっての“最強の世界”はあるのですか。
「昔から家へのこだわりがすごく強いんです。団地育ちだったので一軒家への憧れがあり、建築家になりたいなと思っていたぐらいです。“最強のおうち”はよく妄想でつくっていますよ。日々アップデートしていて、エレベーターはこの前、なしになりました。母から『階段のほうが早い』と言われまして(笑)」
――どんなおうちなのか、もう少しイメージを。
「それこそ浅草氏と似ていて、夢はあるんですけど意外と現実的で、普通の3階建てです。地下室には趣味をぶち込んで、シアタールームを作ります。そこで絶対にカラオケがしたいので、防音にして……。海外ドラマ『glee /グリー』が好きで、登場人物のレイチェルの部屋を意識してホームパーティーができるイメージです。地下でダンスフロアになっていて、バーみたいにみんなが飲める場所を作りたいです。小さい頃から1人でいるのが好きじゃなくて、とにかく人がたくさん来る家にしたいんです」
――女優としても多くの映画・ドラマに出演し、充実した1年になりました。
「いろいろなことに挑戦できて役の幅が広がりました。昔は人をいじめる役が多くて、それなので、言霊としてずっと『いい人をやりたい』と言っていたんです。それがドラマ『これは経費で落ちません!』で、屈託のない、いい後輩役をやらせていただいて、言霊が叶う年になりました。今回の声優についても、せっかく他人から特徴的と言われる声なら、なにか声の仕事がしたいと言っていて、こうやって映像研にも巡り合えました。めまぐるしくも、自分自身成長を感じる1年でした」
――2020年のテーマ、抱負を教えてください。
「来年に控えているお仕事については、自分がまだあまり経験してこなかった役割だったり、少し想像しづらいものがあるんです。今の時点で来年やる仕事の壁にぶち当たっていまして。でも、苦しんでいる時間は意外と幸せなのかもしれません。そういう面白い壁に、もっとたくさんぶち当たりたいなと思っています」
□伊藤沙莉(いとう・さいり) 1994年5月4日、千葉県生まれ。2003年に9歳でドラマデビュー。子役時代から演技力に定評があり、シリアスな役柄からコメディもこなす。2019年は、テレビドラマ「これは経費で落ちません!」(NHK総合)、映画は話題作「生理ちゃん」(品田俊介監督)などに出演。第32回東京国際映画祭では、セックスワーカーを演じた主演作「タイトル、拒絶」(山田佳奈監督)が大きな注目を集め、東京ジェムストーン賞を受賞した。