歌舞伎俳優・尾上松也と、ももいろクローバーZのリーダー・百田夏菜子が13日、都内で、公開中の映画「すくってごらん」（真壁幸紀監督）の公開記念舞台あいさつを、共演の柿澤勇人、石田ニコルと行った。松也にとって初主演映画、百田には初ヒロインの映画で主題歌も歌っている。壇上では共演者から次々と松也への感謝の言葉が語られた。

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　松也は真壁監督から「尾上松也さんしかいない」と起用理由を説明されると「よく考えても俺しかいないかもしれない」と冗談めかしてあいさつ。さらに「本当にチャレンジングな構成になっていて、歌もふんだんに使われ、どうなるのだという不安もよぎった本でしたが、チャレンジングな精神に共鳴しました」と出演を決めた経緯を説明した。

　また、石田から「松也さんがみんなをいい雰囲気に持っていってくれました」。柿澤にも「キャスト、スタッフにも温かく、明るい現場をつくれるような座長。松也というでっかい器に救われた」。百田にも「松也さんが一番近くで応援してくれました。ピアノのシーンのときもお休みなのに応援に来てくれました」と感謝されていた。

　松也は共演者からの感謝の言葉に「いやー、感動した。小泉総理」と冗談めかすと「本当にうれしいです。初めての主演でした。映画以外で主演をやらせていただくときは、とにかく楽しくやること。それがまず自分の課題。みなさんもそういう空気でやってもらいたいという思いでやっていました」と語った。さらに「思いが一つになれるメンバーがそろったというのは奇跡的。ありがたかった。みなさんに救われた」と感謝の思いを口にしている。

　主題歌を歌う百田は真壁監督から歌では百田の要素を一文字も出すなと要求されたと紹介すると「いかに自分をそぎ落としながら歌うレコーディングは初めてでした」と言及。松也は、そんな百田の歌に「いやー、感動した」と語っていた。

　物語は、ささいな出来事がきっかけで左遷され、すさんだ気持ちで田舎の町に赴任したエリート銀行員と、そこで出会った金魚すくいの店を営む心を閉ざした女性との心の交流を描く。