令和の今こそ昭和の検証が必要? 3冠戦の挑戦者が馬場と猪木の対立を再び蘇らせた
「王道ストロングスタイル」とは何ぞや? 多くのプロレスファンが、その着地点を固唾(かたず)を飲んで見守っている。
ヨシタツのまだ見ぬファイトスタイルに注目
「王道ストロングスタイル」とは何ぞや? 多くのプロレスファンが、その着地点を固唾(かたず)を飲んで見守っている。
全日本プロレスの3・21京都大会で、3冠王者・諏訪魔に挑戦するヨシタツが、新日本プロレス時代の先輩である西村修と合同特訓を行った。
場所は全日本プロレスの道場だった。ヒンズースクワット、プッシュアップ、首押し、タオル引き……新日本プロレス伝統の準備運動である。加えて、猪木がかつてパラオで行った槍特訓……いわば新日本式の数々の特訓が全日本の道場で展開された。時の流れを感じざるをえない。
ヨシタツが確立を目指すのは「王道ストロングスタイル」。馬場・全日本と猪木・新日本が、激しく覇を競い合っていた頃は「王道」そして「ストロングスタイル」をめぐって、論戦が交わされていたものだ。
王道もストロングスタイルも馬場、猪木の一代限りという見方もある。平成、令和と時代が進み、昭和が遠くなった今では、以前ほどこだわりはないのかも知れないが、やはり馬場と猪木の対立構造は避けられない。
その2つを融合させるという構想は、一体全体どんなスタイルなのか。「超闘魂」とも口にするヨシタツのまだ見ぬファイトスタイルに注目が集まっている。
現3冠王者の諏訪魔も「全日本所属なのだから、ストロングスタイルとか言うなよ」と快くは思っていないようだ。古くから新日本を知る人たちからは「何をするんだ。どういうつもりか」と疑問視する声も上がっている。
両団体のファンからも反発を喰らいかねないが、ヨシタツは「全然、批判だって起こしてほしい」と意に介さない。新日本のヤングライオン時代には、自分のことを「カリスマだ」と言い出すなど、元々マイペースで、ハートの強さには定評がある。