女優の菅野美穂が10年ぶりに映画主演を務める「明日の食卓」の公開日が、5月28日に決定した。

　本作は数々の文学賞の受賞実績のある椰月美智子による同名小説が原作。社会派エンターテイメントの旗手である映画作家・瀬々敬久が監督を務める。

「ジーン・ワルツ」（2011年／大谷健太郎監督）以来10年ぶりの映画主演となる菅野が、フリーライターで2人の息子を育てる石橋留美子役に挑み、やんちゃ盛りの息子たちを育てながら仕事復帰を目指す母親をパワフルに演じる。また、シングルマザーで大阪に暮らす石橋加奈役を高畑充希が演じ、年下の夫と優等生の息子に囲まれ、何不自由なく幸せを手に入れているように見える石橋あすみ役を尾野真千子が丁寧に演じている。

　子を持つ親なら誰もが直面する社会問題をリアルに描き、瀬々監督のもと豪華女優陣が問題意識を喚起しながらクライマックスへと向かわせ、ラストには見事に希望の光を見出してくれる第一級のエンターテイメントへと昇華する。

　公開日の決定に際し、夫役を演じる追加キャストも発表された。留美子の夫でフリーランスのカメラマンである石橋豊を演じるのは、瀬々組に腰を据えて参加するのは14年ぶりとなる和田聰宏。妻に寄り添っているように見せながらも“父親になりきれない”男性をリアルに体現する。

　そして、あすみの夫・石橋太一を演じるのは大東駿介。郊外にある実家の敷地内にマイホームを建て、絵に描いたような幸せな家庭と優雅な暮らしを送っているように見えるが、実は心の底で母親に依存しているという無意識の中で闇を抱えた複雑な役柄を見事に演じ切っている。

　そのほかにもあすみの姑・石橋雪絵を真行寺君枝、加奈の母親・石橋よしえを烏丸せつこ、あすみの心の拠り所となる友人・若杉菜々を山口紗弥加、加奈の息子・勇の同級生の母・西山明奈を山田真歩、加奈の風来坊な弟・石橋正樹を藤原季節と、豪華キャストが発表されている。

　解禁となった豪華キャスト・スタッフで挑む「誰も見たことのない、だが誰にでも起こり得る母と子の壮絶なドラマ」に注目だ。