松坂桃李・主演「あの頃。」 監督・今泉力哉、脚本・冨永昌敬の“異色タッグ”が秘話

松坂桃李が主演の映画「あの頃。」(公開中)の監督を務めた今泉力哉氏と、脚本を担当した冨永昌敬氏が、“映画を語る”配信番組「活弁シネマ倶楽部」に登場。トークMCは映画評論家の森直人が務め、この異色のタッグならではの魅力について言及している。

配信番組「活弁シネマ倶楽部」に登場した今泉力哉監督(左端)ら
配信番組「活弁シネマ倶楽部」に登場した今泉力哉監督(左端)ら

ハロプロの“ヲタ活”描いた映画「あの頃。」 脚本・冨永昌敬氏も登場

 松坂桃李が主演の映画「あの頃。」(公開中)の監督を務めた今泉力哉氏と、脚本を担当した冨永昌敬氏が、“映画を語る”配信番組「活弁シネマ倶楽部」に登場。トークMCは映画評論家の森直人が務め、この異色のタッグならではの魅力について言及している。

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 本作は、劔樹人による自伝的コミックエッセー「あの頃。男子かしまし物語」を実写映画化したもの。「ハロー!プロジェクト」のアイドルたちがJ-POP界全体を席巻していた2000年代初頭を舞台に、“ハロプロ”の中でも「モーニング娘。」を愛してやまない男たちの愛おしい時間を描き出している。彼らが繰り広げる「ヲタ活」は、決して特別なものではない。何かに夢中になったことのある者なら、共感すること間違いなしだ。

“推し”と出会うことで人生が変わる主人公・劔役を松坂が演じるほか、仲野太賀、山中崇、若葉竜也、芹澤興人、コカドケンタロウ、大下ヒロトらが、「ヲタ活」に夢中になる者たちをチャーミングに演じている。

 番組に今泉監督が登場するのは、「愛がなんだ」「アイネクライネナハトムジーク」に続き、これで3度目。一方、脚本の冨永はこれが初めてだ。これまでに「パビリオン山椒魚」や「ローリング」などを監督として手がけてきたものとあって、“脚本家”という意外な形での登場となった。

 この異色の組み合わせについて今泉監督は、「主演の松坂桃李さんも冨永さんも、一緒に組んで仕事をすることはないだろうと自分の中では思っていました。ですがプロデューサーが、“アホなフリをして聞いてみる”という(笑)。原作の魅力があるのはもちろんですが、お引き受けくださいましたね」と述べている。

 今泉監督は「以前から交流はありましたし、冨永さんの作品は見ていました。でも、『他人の作品の脚本って書いたことはないんじゃないのかな?』と思いましたし、『冨永さんの書いた脚本は、冨永さんにしか撮れないんじゃないのか?』と、いろいろと分からないことだらけの中で相談しました。冨永さんのすごいところは、『100分の映画の脚本を書いてください』という無理難題に対して、完全に100分の脚本を仕上げるところです」と話した。自身で脚本を執筆する場合は遅筆だという今泉監督は、これに感動したようだ。

 これに冨永氏は、「これが不思議なもので、自分が撮る作品の脚本を上げるのは遅いんです。1本の映画に何年もかかっているのはそのせいですね。この作品での脚本家としてのお話がきたのは3~4年前のことです。その後に初稿を書いたのですが、そのときに“尺が100分の脚本にする”というのは厳命されていた気がします。つまり、100ページのものに仕上げると。この原作の特に面白いところを、100ページの脚本にしていくのが僕の仕事でした」と振り返っている。

 もちろんこの収録では、この組み合わせならではの発言も次々に飛び出してくる。映画鑑賞後にあわせて楽しみたい。

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