吉田羊&國村隼が親子役でW主演 ジェーン・スーの日常をドラマ化、テレ東4月スタート

テレビ東京は16日、女優の吉田羊と俳優の國村隼が親子役でW主演を務める新ドラマ「生きるとか死ぬとか父親とか」(毎週金曜、深夜0時12分)を4月9日より放送することを発表した。

吉田羊&國村隼がダブル主演で親子に!【写真:(C)「生きるとか死ぬとか父親とか」製作委員会】
吉田羊&國村隼がダブル主演で親子に!【写真:(C)「生きるとか死ぬとか父親とか」製作委員会】

ラジオシーンのせりふはすべてジェーン・スーが監修

 テレビ東京は16日、女優の吉田羊と俳優の國村隼が親子役でW主演を務める新ドラマ「生きるとか死ぬとか父親とか」(毎週金曜、深夜0時12分)を4月9日より放送することを発表した。

 同ドラマの原作は、ラジオパーソナリティー、コラムニスト、作詞家と多彩な顔をもち、女性からの圧倒的な支持を集める“独身のカリスマ”ことジェーン・スーが、自身の家族の出来事と思い出を描いたリアルストーリー。主人公のモデルはジェーン・スー自身で、そんな主人公を吉田羊が演じる。

 主人公・蒲原トキコは20年前に母を亡くし、今では父の蒲原哲也がたった1人の肉親。愛嬌はあるが破天荒な70代の父、独身で勝気な40半ばの娘。ひとたび顔を合わせればギクシャクし1度は絶縁寸前までいった2人だが、今では時々外食しながら話をする関係になっている。そんなある日、トキコは父についてのエッセーを連載することになった。ネタ集めのため父に会うたびいろいろな家族の思い出を聞く。しかしそれは楽しい記憶ばかりではない。母との出会い、全財産の喪失、そして他の女性の影……。父への愛憎と家族の表裏を描く、普遍にして特別な家族の物語となっている。

 見どころは、主人公がパーソナリティーを務めるラジオ番組の「お悩み相談のコーナー」。ジェーン・スー自身もラジオ番組でのお悩み相談コーナーが大人気であり、まさに「人生相談の名手」ともいえるが、今作のラジオシーンのせりふはすべてジェーン・スーによる監修のもと制作されている。

 吉田は「言葉豊かで聡明なジェーン・スーさんを、私のようなものが演じさせていただいていいものかと正直尻込みしました。けれど、読ませていただいた原作と脚本がとても素敵で、何より、スーさんとお父様がとっても可愛くて、この親子の魅力を、私を通じて皆さまにお伝え出来たらと、願うような気持ちでお引き受け致しました」とコメント。

「お父さん役の國村さんとは、9年ぶりの共演です。穏やかで軽やかで、よく通る口笛を吹きながら現場入りされ、関西人ならではの話術でおもしろ話をいつも聴かせてくださいます。尻尾を掴ませない飄々としたたたずまいは、どこか今回の『お父さん』にも通じていて、『してやられた!』と最後は笑って許してしまう、そんな人間力をお持ちの方です。不思議なもので、親子を演じていると似てきて、同じタイミングで空を見上げたり、ため息をついたり、口元を拭ったり……今回、密度の濃い撮影のため、日一日と互いの円が重なっていくのが面白いです。その重なりを求めたスーさんの思いを、我々親子が演じることですてきに表現出来たらいいなと願っています」と國村との共演について語った。

 そして「私自身も、四年前に母を亡くしています。反発ばかりでしたが、それが母の愛を求める裏返しだったと気付いたのは母が亡くなる直前のこと。もっとこうすれば良かったという後悔はいまだにたくさん。と同時に、健在の父に対しては、そんな思いはしたくないという決意のようなものは、スーさんと同じかなと思います。なので、トキコを演じながらも、私自身の人生を生きている感覚。スーさんは書くことで、私は演じることで、皆さんは視ることで、それぞれの家族と向き合い、何かしらのヒントが見つかれば幸いです。家族、友人、恋人、仕事……日々私たちを悩ませるあれこれに響くスーさんの正直で的確な言葉たちに、そしてこの親子の『小さな一大事』に、ぜひ会いに来てください。ふっと心が軽くなりますよ。どうぞお楽しみに」とアピールした。

 また國村も「企画を拝見して、まさに今を捉えた内容だと思いました。“家族”のかたちもさまざまになり、昔のように二十何歳かで娘は嫁にいき、また親は息子やその嫁と同居なんてちょっとしたファンタジーになりつつあります。ジェーン・スーさんの原作は親の世代も子どもの世代もそれぞれの暮らしやすさを追い求めながら、またそれゆえの衝突もあり、少しの苦みとゆるやかなたのしみのなかで人生は過ぎて行く、そんな面白さをまざまざと描き出していきます。

 共演する吉田羊さんは、軽やかに過酷な現場を楽しんでおられて、私もそのおすそ分けをいただいている気分になってしまいます。台本を読みながら、そして演じながら、したいことはするしかない。しかしそのしっぺ返しは甘んじて受けるんだぞ。肝(はら)は括っておくもんだ。という人生の教訓・3か条をいただいたと思っております。そんな訳で、私にとってこの父親役は十年ほど先の年齢になりますが、今のうちに、自分自身がどんな齢の重ね方をしたいのか?と、考えてみるきっかけにもなりました。ま、そうそう答えは出ませんけれど。ドラマをご覧頂いた皆さまのご感想をお聞かせください。大人になってからの親子の物語、ほんわか甘苦いです」と語った。

 また、原作者のジェーン・スーも「父と私の、ごく私的な日常が映像になるなんて! 父にとっても私にとっても、身にあまる光栄です。ドラマ化にあたり、創作していただいたフィクション部分も大変気に入っています。そして、まさか吉田羊さんにジェーン・スーを演じていただけるとは。『ジェーン・スーを美しく修正すると吉田羊さんになる』と友人から言われたことがあり、恐縮ながらうれしい気持ちでいっぱいです。國村隼さんに父を演じていただけること、天国の母も喜んでいると思います。大人になり、親との関係の紡ぎなおしを考え始めたみなさんに楽しんでいただけたら光栄です」とドラマ化を喜んだ。

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