松井玲奈、連作短編集を刊行 執筆のきっかけはパパ活女子「書きたいものとつながる」
女優の松井玲奈が13日、自身の恋愛小説集「累々(るいるい)」(集英社)の刊行を記念して、オンライントークイベントを開催した。
ハマったゲームは「鎌倉幕府の時代」オタクな一面を覗かせる
女優の松井玲奈が13日、自身の恋愛小説集「累々(るいるい)」(集英社)の刊行を記念して、オンライントークイベントを開催した。
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2019年に「カモフラージュ」で小説家デビューした松井は、1月26日に2作目となる小説「累々」を刊行。本作は、結婚、セフレ(セックスフレンド)、パパ活、トラウマ……、さまざまな企みと不穏さでつながる連作短編集となっており、文芸書としては異例の発売前重版が決定した。
執筆のきっかけを聞かれた松井は、「人の多面性のようなものを感じていた時期が長くあった。それをうまく言葉に消化できないと思っていた時に、SNSでパパ活をしている女の子たちのアカウントを見つけた」と説明。「彼女たちが巧みにいろんなパパに対する顔だったり、友人だったり、家での生活についてつづっているのを見たときに、それがセンセーショナルに映って、自分が書きたいものとパパ活をしている女の子たちが持っているものにつながるものがあると思った」と、出発点について語った。
女優業と執筆業の両立については、「同時並行ができない人間なので、撮影しているときは撮影に集中して、執筆をする日は全体のスケジュールを見て、この日は絶対に書く日と決めている。まったく進めなくても原稿と向かい合う時間を持つようにしています」とコメントした。
リモートで参加した書店員から、鎌倉時代を舞台にした歴史小説が紹介されると、松井は興味津々。学生時代から歴史系恋愛シミュレーションゲーム「遙かなる時空の中で」をプレイしていることを告白し、「1番やりこんでいたのが鎌倉幕府の時代なんです。なので、鎌倉時代にやけに詳しい」と、オタクな一面を覗かせた。
「累々」には、恋愛シミュレーションゲームをプレイするがごとくパパ活女子との逢瀬を繰り返す男性の物語もあり、ゲームの経験が生かされている。「攻略したいのに攻略できない、どう頑張っても攻略ルートが出てこない、というのがゲームにあり、追加コンテンツになって、やっとその人の攻略ルートが出てくることがけっこうあった」と、恋愛シミュレーションゲームあるあるを語り、「そんな規定ルートに乗らない女の子に出会ってしまったら、男性はどうなってしまうのか? そういうのを描けたら面白いと思って書きました」と笑顔を見せた。
「どんな人に読んでほしい?」という質問には、「連作短編という形なので1本ずつが短い。長く読書の時間を取れない方にも気軽に手に取って、一編ずつ読んで楽しんでいただけたら」と回答。次回作へ向けては、「次は長いものに挑戦したいと思っていて、明確なハッピーエンドを書いてきていないので、できるだけ明るくて前向きで、人の背中を押せるような、ポップな作品にできたらいいなと思っています」と、構想を明かした。