――ところで、番組のアイデアはどんなときに浮かびますか？

「生の情報番組なので常に世の中にアンテナを張っているのですが、アンテナを張らなくなった土曜に、“来週これやろう”“こういうキャンペーンを実施しよう”と思い浮かぶことが多いです。なので、携帯を持たないサウナの中など、インプットをやめる時間を意識的に作るようにしています」

――永島アナは３月29日スタートの新ニュース情報番組「めざまし８（めざましえいと）」にメインキャスターとして異動し、後任として井上清華アナと生田竜聖アナが「めざましテレビ」第8代メインキャスターに就任します。永島アナに「贈る言葉」と井上アナに期待したいことをそれぞれお願いします。

「永島アナは5年前、加藤綾子キャスターから引き継ぎ、最初は責任の重さに潰されてしまうのではないかと心配なときもありました。しかし、徐々に笑顔が増えていき、自然体で放送に臨めるようになりました。ここ1年、本当に良くなってきていて、テレビの向こう側にさまざまな視聴者がいることを想像し、温かく寄り添えるアナウンサーに成長しました。取材・放送中、どんな時でも常に視聴者を第一に考えてくれるんです。『めざまし８』に行っても、あまり気張りすぎず、今のまま臨んでほしいと思います。井上アナは、そこにいるだけで、その場をパッと明るくする天真爛漫な笑顔がチャームポイントです。困難が続いていますが、テレビの向こうにいる皆さんを笑顔にできるようなキャスターに成長してほしいです」

――最後に3月29日から新体制となる「めざましテレビ」の見どころを教えてください。

「新テーマソングは、いま音楽界を席巻しているYOASOBIが担当します。小説を音楽にするユニットですので、『おはよう。』というテーマの小説を一般応募していますが、すでに3200作品集まっています（1月27日時点）。その中から、YOASOBIとめざましテレビが一緒に原案を選考し、楽曲化していただきます。いったいどのような楽曲に仕上がるのか、楽しみにお待ちいただけたらと思います。そして、MCは三宅正治アナ、井上アナ、生田アナの3人体制となります。フレッシュにパワーアップするめざましテレビに、ぜひご期待ください」

□ 高橋龍平（たかはし・りゅうへい）1978年生まれ、東京都出身。慶應義塾大学では體育會蹴球部（ラグビー部）に所属。卒業後、01年にフジテレビジョン入社。情報制作局で、『とくダネ!』『スタメン』のほか、『椎名誠のでっかい旅!』『ザ・ノンフィクション』『NONFIX』『FNSドキュメンタリー大賞』などを担当し、『ノンストップ!』『アゲるテレビ』総合演出を経て、『めざましテレビ』でプログラムディレクター、総合演出、19年7月からチーフプロデューサー。

（取材/構成・鄭孝俊）
全国紙社会部、スポーツ紙文化部デスクを経て「ENCOUNT」記者。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程在籍中。異文化コミュニケーション論、メディア論を専攻。成蹊大学文学部ゲスト講師、ARC東京日本語学校大学院進学クラスゲスト講師などを歴任。