仲間たちに託した「SKE48の未来」 松井珠理奈が卒業前に明かしたグループへの感謝

「恋落ちフラグ」はパワーを送ることができる楽曲【写真:山口比佐夫】
「恋落ちフラグ」はパワーを送ることができる楽曲【写真:山口比佐夫】

次世代メンバーに願う「カミゴェ」

――Type-Bのカップリングには、珠理奈さんが全面プロデュースしたユニット「Black Pear(ブラックパール)」の「Change Your World」が収録されます。まず、メンバーの選抜方法についてお聞かせください。

「このユニットは、『SKE48の未来』というテーマで、9人体制のユニットとなりました。本当は、もっとたくさん今後を期待しているメンバーがいたのですが、1人ずつフィーチャーするには、この人数がよいということになりました。メンバー選抜は本当に迷いました」

――メンバー選抜の決め手になったのは、どんな点だったのでしょうか。

「人とは違う努力、目立つための行動をしていたり、自分の思いを貫き通しているメンバーを、スタッフさんと相談して決めさせていただきました。この曲に関しては、自分が! というより、SKE48の次のセンターは誰なんだろう? 未来はどうなるんだろう? と想像してほしい気持ちがあり、江籠ちゃん(江籠裕奈)とくまちゃん(熊崎晴香)のダブルセンター体制にしました」

――10期研究生の林美澪さんも参加しています。注目の次世代メンバーの1人ですが、林さんにはどんな思いがありますか。

「小学6年生でデビューして、私がデビューした年齢(11歳)と一緒なんです。私はデビューしてすぐ、『大声ダイヤモンド』(08年)でAKB48の選抜メンバーに選んでいただき、それは大変光栄なことですし、うれしいことでもあったのですが、厳しい声をいただくこともありました。私自身の経験から、厳しい声に負けてほしくない! とメンバーに伝えたかったので、そんな思いを歌詞にしました。美澪ちゃんは、それを表現してくれるメンバーの1人だと思っています」

――林さんにもインタビューをさせていただいたのですが、「珠理奈さんは私の神!」とうれしそうに話していて、新日本プロレスの棚橋弘至選手と飯伏幸太選手のような師弟関係に思えました(笑)。

「それじゃあ、いつかカミゴェ(飯伏選手の得意技)されちゃいますね(笑)。でも本当に私を超えていってほしいです。私が小学6年生のときに気づけなかったこと、12年間活動して気づけたことを全部教えてあげたいんです。その意識が今から根付いていたら、10年後、すごいゴールデン☆スターになっていると思います!」

――卒業後のSKE48に期待することはありますか。

「誰がセンターになるか注目されることもあると思いますが、この子がセンターじゃなきゃダメ! というのはないので、みんなが手を挙げてバチバチしてほしい。あまりこうなってほしいというのはなく、新しいSKE48をみんなでイチから、また作ってほしいです。卒業する者として、SKE48の新たな章に期待しています」

――最後に記事を読んでくださった皆さんへメッセージをお願いします。

「12年間、たくさん応援してくださり、ありがとうございました。これからのSKE48はどうなっていくのか分からなくて、楽しみなグループなので、ファンの皆さんも興味を持ってくださった方も、一緒になってSKE48を作っていっていただけたらと願っています。暗いニュースが多い世の中ですが、『恋落ちフラグ』はパワーを送ることができる楽曲だと思います。アイドルの力、音楽の力を存分に感じていただけたらうれしいです」

「恋落ちフラグ」初回盤Type-A【写真:(C)2021 Zest,Inc.】
「恋落ちフラグ」初回盤Type-A【写真:(C)2021 Zest,Inc.】

●SKE48 27thシングル「恋落ちフラグ」、2021年2月3日リリース
http://www.ske48.co.jp/discography/?id=1024&select=single

□松井珠理奈(まつい・じゅりな)1997年3月8日、愛知県出身。2008年にSKE48の1期生としてデビューし、AKB48の10thシングル「大声ダイヤモンド」でセンターを務める。18年の「AKB48 53rdシングル世界選抜総選挙 ~世界のセンターは誰だ?~」では第1位に輝き、20年2月にSKE48卒業を発表。21年2月3日リリースの「恋落ちフラグ」は、SKE48として参加する最後のシングル曲となる。

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