コロナ重症から回復した「東京ダイナマイト」ハチミツ二郎に聞いた生死を分けた境目
新型コロナウイルス感染症を軽くみている向きもあるようだが、お笑いコンビ「東京ダイナマイト」のハチミツ二郎さん(46)は2020年12月14日に発症し一気に重症化。間一髪のところで一命を取りとめた。現在は仕事復帰するまでに回復したが、一歩間違えば、取り返しのつかないことになるところだったという。二郎さんの生死を分けた境は何だったのか。二郎さんに詳しい話を聞いた。
目が覚めたら8日が経過、体重は20キロ減
新型コロナウイルス感染症を軽くみている向きもあるようだが、お笑いコンビ「東京ダイナマイト」のハチミツ二郎さん(46)は2020年12月14日に発症し一気に重症化。間一髪のところで一命を取りとめた。現在は仕事復帰するまでに回復したが、一歩間違えば、取り返しのつかないことになるところだったという。二郎さんの生死を分けた境は何だったのか。二郎さんに詳しい話を聞いた。(取材・構成=中野裕子)
発症した12月14日の前日まで普通に仕事をしていて、14日の朝、軽い咳が出て熱っぽかったんです。測ってみたら37度。食欲もないので、食事をとらずに解熱剤を飲んで横になって休んでいました。でも、午後になっても熱が下がらず、むしろ38度、39度と上がっていく。パルスオキシメーターで血中の酸素飽和度を測ったら88%。正常値は96~100%です。主治医に電話で相談したら、「コロナでなくても危険な数字なので、救急車を呼んでください」と言われ、すぐに救急車をお願いしました。
その頃にはもう夜も遅く、小学校2年の1人娘は寝ていました。奥さんは娘を1人で置いておくわけにいかないんで、自分は1人で救急車に乗りました。救急隊の方がスムーズに入院できる病院を見つけてくれ、集中治療室に入ったらすぐに人工呼吸器をつけられ、点滴をされ、右首にはストローのようなカテーテルを入れられました。これは人工心肺装置「ECMO(エクモ)」ではなく、簡易透析のようなものだそうです。処置をしてもらっている間に全身麻酔で眠ってしまったので、どんな治療が行われたか、詳しいことは分かりません。
目が覚めたら8日間もたっていました。しかも、その翌日ぐらいから、集中治療室のベッドの上でできるリハビリを開始したのですが、手足はみるからに細くなっていて、筋肉の張りがなくなっていました。体重は20キロ落ちて98キロに。最初は立ち上がることすらできなくてショックでしたね。でも、がんばってリハビリしたら血中酸素濃度が上がるし、日に日に回復していって、1月15日に退院する頃には体力も入院前と同じぐらいにまでなっていました。階段も上れるようになり、リハビリの大切さを身に染みて感じましたね。