ダンサーは著作権の問題でYouTubeアップが困難…「s**t kingz」が語る現実と希望
チャップリンの「独裁者」でのパフォーマンスが話題に「真剣な作品、魂から踊った」
――昨年11月に公式YouTubeで発表したチャップリンの映画「独裁者」でのパフォーマンスにも驚かされました。あの有名な演説に合わせて、踊るとは思いもよらなかった。さっき、音楽がないと踊れないから、アルバムを作ったとおっしゃったけど、シッキンには音楽もいらないじゃないか、と。反響もすごかったですよね。
kazuki「普通に音楽で踊るのでは見てもらえない人にも見てもらえました。ダンサーも新しいエンタメとして、結構シェアしてくれました。これって、簡単なことじゃないので、みんなの心に届いたんだなっていう実感できて、うれしかったです」
Noppo「真剣な作品だったので、いつもとは違う表現の仕方、体の動かし方だったので、疲れるというか魂から踊らないと、間に合わない。そういう作品になりました」
――ワンカットで撮り切っているので、カメラマンも大変だったのでは。
shoji「1度もNGはなくて、日の当たる時間だけを変えて、3テークやりました。夕日の1番きれいな時間に撮ったのが発表した3テーク目です。カメラマンさんはもともとダンサーで、リハーサルからやりたいことをきっちり理解してくれて、表現したいものをしっかり切り取ってくれた。あのカメラマンさんでなければ、撮れなかった」
Noppo「最近、カメラマンさんに会って、話をしたら、あれ以来、強くなったと言っていましたね」
Oguri「照明さんも気持ちが入ってくれていましたね。前のテークでもOKだったんですけども、『もう1テーク取れないかな』と言ってくれて、あのOKテークになったんです。夕日だけじゃなくて、照明も当ててくれたら、本当にいいものになった。チーム自体はそんなに大人数ではなかったんですけど、スタッフ含め一体感がある撮影だったんです。メッセージの強い作品だからこそ気持ちも入ってきたんだろうな。しかも、めっちゃ真夏だったんです。8月の炎天下だったので体力的にも何回も踊れないぞっていうのもあって、すごい集中力でした」
(後編に続く)
□s**t kingz(シットキングス)shoji、kazuki、NOPPO、Oguriによるダンスパフォーマンスグループ。2007年に結成し、これまで世界20か国以上を訪問。NHK「あさイチ」、日本テレビ「スッキリ」、フジテレビ「めざましテレビ」では特集が組まれた。TBS「音楽の日」、テレビ朝日「関ジャム」、フジテレビ「MUSIC FAIR」にはアーティストとして出演。19年11月2、3日放送のFNS「27時間テレビ~にほんのスポーツは強いっ!~」に出演、メイン企画の1つとなるダンス企画“グランドフィナーレ”の約20分25曲の演出・振付を担当。18年秋の第4作目「The Library」では全国7都市全30公演。20年6月13日の初のオンラインライブでは世界12の国と地域から視聴された。