人気でも運でもない、完全実力勝負の“ガチ歌バトル”――。数々のドラマとヒロインを生んできた「AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」は、2020年12月に開催された第3回大会でも、STU48の2期研究生・池田裕楽が初出場・初優勝、初代女王である野島樺乃の“凱旋”、ファイナリスト8人と審査員特別賞に選ばれた1人が歌うオリジナル曲制作のサプライズ発表など、強烈なインパクトを残した。

　大会の仕掛け人であるTBSの竹中優介プロデューサーが、決勝大会に出場したメンバー19人へ送る感謝のメッセージ第3弾。今回は“死の組”とも言われた激戦の第3組をお届けする。

・1曲目/MOTHER（96猫）

　浅井さんは前回で初めて決勝大会に来たときは、緊張で思うように歌えないところがあったと思います。今大会は覚悟を持って臨んでくれていて、しかも「MOTHER」という曲にはいろんな思いがあって歌っている。なぜこの曲に思い入れがあるのかは、1月16日（土）放送のドキュメンタリーで描いているので、見ていただければ幸いです。

　AKB48の若手メンバーの中で、浅井さんはAKB48/STU48の岡田奈々さんに通ずる真摯さ、誠実さ、一生懸命さを持っていて、1年前から格段にうまくなっている。なぜファイナリスト8人に残れなかったのかは、ベスト3の岡田奈々さんとSTU48の池田裕楽さんがいた“死の組”に入ってしまったからなだけだと思います。歌唱力No.1決定戦に向き合う姿勢を見ても、この大会の主役になるべきメンバー。次回はベスト8どころか、優勝争いに絡んでくるんじゃないかというくらい期待している1人です。

・1曲目/炎（LiSA）
・2曲目/アイネクライネ（米津玄師）

　こんな言い方をしたら失礼かもしれませんが、岡田さんは僕にとってAKB48グループの仕事をするうえで“盟友”の1人。ステージ上に彼女がいるから大丈夫だと思えるくらい頼りにしています。ドキュメンタリーを作った経験から言うと、最初からすべてができる人でも、緊張しない人でもなくて、毎回練習と努力を積み重ねてきてあの場に立って堂々と歌っている。この企画は、岡田さんのキャラクター、考え方とは相反する部分もあると思いますが、こちらの意図を理解してくれたうえで、いろんな役回りをやってくれていて、全大会で上位に食い込んでいる。本当にすごい人です。

　1曲目の「炎」は、会心の出来だったと思います。これまで、決勝大会では岡田さんのすごさを出し切れた大会がないと感じていた中、今回は「これぞ岡田奈々！」というのをまざまざと見せつけてくれて、カッコよかった。STU48の後輩たちに自分の背中を見せている姿が本当に素敵で、今回の2曲を幸せそうに歌っている姿を見て良かったなと思いました。