全日本プロレス “世界最強タッグ” 諏訪魔&石川修司が混戦を制し優勝!

合体ラリアットが冴える暴走大巨人【写真:山口比佐夫】
合体ラリアットが冴える暴走大巨人【写真:山口比佐夫】

暴走大巨人が宣言「オレたちが全日本プロレスをもっと面白くしていく!」

 そして迎えた優勝決定戦。ともに2試合目だが、暴走大巨人は前の試合でスタミナを温存。17分28秒、しかもライバル同士で濃密な大熱戦を繰り広げたジェイク&野村組とのスタミナ差は大きかった。試合後石川は「諏訪間さんがパッと決めてくれたので、全然、体力満タンでいけたと思う」とコメント。実際、諏訪魔も石川も余力がありあまっていた。序盤から場外戦で優位に立ち、リングに戻れば打撃の一発一発が強烈に決まる。投げ技も高角度だ。

 とはいえ、ジェイク組も十分以上に対抗してみせた。とくに野村の粘りは驚異的。最終的には石川のジャイアントスラムから3カウントを奪われたものの、15分経過以降、石川のファイアーサンダーや諏訪魔のバックドロップ、さらには合体攻撃を食らいながらも、そのたびにギリギリで肩を上げていく。その数、なんと5回。暴走大巨人は“6度目の正直”で19分45秒、野村からピンフォールを取った。

 覇権奪回に成功した暴走大巨人は、「オレたちが全日本プロレスをもっとおもしろくしていく!」とリング上でマイクアピール。さらに、「オレたちは全盛期だ、オイ!」のかけ声で今年の最強タッグを締めくくった。

 石川は「ジェイク、野村、強いけど3カウント入れさせなかったのはは意地ですね、意地。まあでも、この意地がオレたちの全盛期を延ばしてくれるので、もっともっと意地張ってやっていきたいなと思います」と今後の抱負を語り、諏訪魔も「ジェイク、野村、宮原、青柳もまだまだだよ。オレ、そういう気持ちでやってるよ。だから今日は、そういう形が出たと思うと、あえて言わせてもらうよ」と意地を見せつけた。

 さらに諏訪魔は「役割分担ができたシリーズだった」と暴走大巨人の19年最強タッグを総括。石川は「長年組んできたおかげ」と勝因を分析した。新編成が多かったなかで、最終的には本命の暴走大巨人が優勝をかっさらった。若い力の急上昇は肌で感じているものの、最後の最後で受け止めてはね除けてみせたのだ。となれば、次は9・3後楽園でゼウス&崔組に奪われた世界タッグ王座の奪回。公式戦では2日前の北本大会で石川が崔に敗れたばかり。正式発表が待たれるところだ。

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