石原さとみの夫役、向井理が考える“理想の夫像”とは「自然体でいられたらいいな」
俳優の向井理が、4日に放送されるテレビ東京の新春ドラマスペシャル「人生最高の贈りもの」(午後8時~)で主演・石原さとみの夫役を演じた。ドラマは岡田惠和氏の脚本で、余命わずかなことを隠し、父のもとへ里帰りした娘・ゆり子(石原)と、そんな娘に戸惑う父・亮介(寺尾聰)の心温まる家族の物語。妻の意思を尊重する夫を演じた向井が、ドラマの魅力、理想の夫像を語った。
4日放送のテレ東「人生最高の贈りもの」石原さとみの夫役
俳優の向井理が、4日に放送されるテレビ東京の新春ドラマスペシャル「人生最高の贈りもの」(午後8時~)で主演・石原さとみの夫役を演じた。ドラマは岡田惠和氏の脚本で、余命わずかなことを隠し、父のもとへ里帰りした娘・ゆり子(石原)と、そんな娘に戸惑う父・亮介(寺尾聰)の心温まる家族の物語。妻の意思を尊重する夫を演じた向井が、ドラマの魅力、理想の夫像を語った。
演じたのは亮介の教え子で、長野・安曇野で英語教師を務める夫、繁行役。岡田作品は2度目となる。「日常会話の妙というか、ドラマっぽくないというか、すごくリアリティーがありますね。台本通りにいうだけで、キャラクターが成り立つ。自分でこういうふうに言おうとか。こういう感じで言った方が伝わるんじゃないかっていうことを全部捨てた方が絶対うまくいく台本だなと思いました」と語る。
脚本には「……」という余白が多いが、「わかりやすい本が多い中、間を作ってもらえる台本って、あんまりないんです。難しさもありますが、ちゃんと相手のせりふを聞けば、自然と出てくると思います」。台本を読む際に、いつも着目しているのは相手役が自分の役について語っている部分。「周りがどういうふうに評価しているかをわかりやすく表しているんじゃないかなと思うんですよね」。
撮影は昨秋、3日間。自身の初日は台風が長野を直撃した後で、まるでハードボイルドの舞台のように自然の力で荒れた川の風景には驚いたという。普段、積極的に共演者とコミュニケーションを取らない方だというが、妻役の石原、義父役の寺尾とは休憩中も話す機会も多かった。
「石原さんは割と強い女性を演じることが多いと思いますが、台本上では病人で、あまり見たことがない石原さんかなと思っていました。役への向き合い方も真面目で、長ゼリフも何事もなくこなしますし、ちゃんとその人を生きているなって感じましたね」。一方の寺尾とは、直前もNHK正月時代劇「そろばん侍 風の市兵衛SP~天空の鷹~」(20年)で共演。「『岡田さんの脚本はいいから、お前も出ろ』って言われました。今回は3回目の共演で、僕のような若輩者を守ってくれるような存在。義理の父のように接してくれる方だったので、安心感もありました」と振り返る。
向井が演じる繁行は、ゆり子を東京に住む義父のところに送り出すが、「僕だったら、何かをしてあげたいという気持ちが大きいという思いが強い気はしますね。ただ、彼女の人生の主人公は彼女なので、それでは自己満足にしかならない。本人の意思を尊重してあげるっていうことの方がやっぱり大事なことだと思うんですよ」。
劇中では、ゆり子と一緒に料理を作るシーンも。料理は向井自身の趣味でもある。「一緒に料理を作ることは当たり前のようで、簡単じゃないですし、誰かと一緒にご飯を食べるのはかけがえのないものだなと改めて感じました。それに、食べるって、共通言語が多いものなんです。それこそ、石原さんとは、どんな食べ物が好きとか、どんなところに食べに行くとか、食べ物の話ばかりしていましたね」。