杉咲花がNHK朝ドラ「おちょやん」本格登場 作品に生まれる変化とは
女優の杉咲花が、ヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「おちょやん」(月~土曜、午前8時)に第3週となる14日の放送から、いよいよ本格的に登場する。これまでは子役の毎田暖乃が主人公・竹井千代の幼少期を演じ、高い演技力が話題となっていたが、杉咲の本格登場で作品にどういう変化が生じているか探ってみた。
14日の放送から第3週スタート 主人公の千代はまもなく18歳
女優の杉咲花が、ヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「おちょやん」(月~土曜、午前8時)に第3週となる14日の放送から、いよいよ本格的に登場する。これまでは子役の毎田暖乃が主人公・竹井千代の幼少期を演じ、高い演技力が話題となっていたが、杉咲の本格登場で作品にどういう変化が生じているか探ってみた。
物語は、松竹新喜劇などで活躍した女優・浪花千栄子(なにわ・ちえこ)さんがモデル。杉咲が演じる竹井千代が女優の道を生き抜き、「大阪のお母さん」と呼ばれるようになるまでを描く。序盤は、大阪・南河内の貧しい家に生まれた少女が、奉公に出ていた道頓堀で芝居のすばらしさに魅了され、女優の道を目指していく内容。
第2週までは、笑いをちりばめながらも、貧しくて食べることもままならず、小学校にも通えないなど、幼い千代の苦難、つらさ、悲しみが作品の大きなウエイトを占め、少し暗い印象もあった。
第3週は、ネタばらしにならない範囲で序盤だけ紹介すると、大正13年の秋から始まり、千代(杉咲)が道頓堀の芝居茶屋の岡安に奉公に来てから約8年がたち、まもなく18歳になるという設定。お茶子としての仕事をしながら芝居に夢中の日々を過ごし、時折、子どもの頃に見た女優の高城百合子(井川遥)の舞台上の美しい姿を思い出す中、女将のシズ(篠原涼子)のアドバイスで、自分が本当にやりたいことは何かを考えるという内容だ。
作品の中で生きる杉咲の演じる成長した千代は、明るく、元気で、はつらつとしているキャラクターになっている。口達者で、うまくライバル業者を撃退する場面もあるが、杉咲のまろやかな声質で嫌味なく感じられる。第2週までと比べると、作品全体に明るい空気が漂い、見る人を元気にしてくれそうな雰囲気。
杉咲はこれまでの取材会で、「魅力的な登場人物たちから生きるパワーを感じることができる作品。同時にすごく楽しいシーンでも何か泣けてきたり、ものすごく悲しいシーンなのに愛おしく感じたり。『笑いと悲しいことは紙一重』というようなせりふが出てきますが、まさにそう感じられる作品。『おちょやん』を見た方が自分もあとちょっと頑張ろうと、思ってもらえたらうれしい」と語っていた。
杉咲の登場する第3週からは、作品の雰囲気は明るさがアップ。杉咲の言葉どおり、視聴者のハートを温かく包み、時に生きるパワーを与えてくれる気がする。