解散直前「田畑藤本」 高学歴芸人ならではの結成秘話、受験期の悩みを語る
藤本「東大大学院とNSCを併願して…」
――内部進学と受験での進学。文系と理系。実家暮らしと一人暮らしと、高学歴コンビでも全く違う大学生活を送られてきたのですね。そんなお2人がコンビを結成することになったいきさつを教えてください。
田畑「僕らはもともと中学の同級生。藤本は進学で上京しましたが、年末年始やお盆は京都に帰ってくるので、そのときにはよく仲間うちで集まっていました。関西では、お笑い芸人ってプロ野球選手とかサッカー選手と同じようにみんなの憧れの職業。僕は『お笑いやりたいなあ』という話をしていて、大阪のNSCに行こうと誘った友だちにフラれまして。落ち込んでいたら、東京大学の藤本から『お笑いやりたい気持ち何パーセント?』とメールで聞かれて。そこで初めて、『藤本もお笑いやりたいんや』と知りました」
――藤本さんはお笑いをやるにあたって、東京での相方探しはしなかったのですか?
藤本「特にしていないです。周りは就職する東大生ばかりだったので」
――最初から田畑さんと組もうと思っていたのでしょうか。
藤本「そうですね。でももし断られていたら、それはそれで誰か探していたと思います(笑)」
田畑「メールをもらってから、最初は『50%』って返事をしたんです。藤本を相方として考えたことがなかったので。そのときは、僕がNSCに行かないんだったら、藤本は藤本で就職するみたいなことは確か言ってたような」
藤本「大学院があったので、猶予期間が……」
田畑「なるほどね。そこでまた考えるつもりだったと」
藤本「大学院とNSCを併願して。まあ両方合格したんですけど」
田畑「NSCめちゃめちゃ簡単やから! 併願ちゃうねんあんなもん(笑)。結局、僕が東京に来て、一緒にNSCに入ることになりました」
――メールがきっかけでコンビ結成。珍しいですね。
田畑「芸人っぽくないですよね。芸人って深夜に公園で夢を語って、『コンビ組もうや』ってなりがち。僕らは全部メールでした」
――ちなみに、お2人は公園で夢を語り合った経験は?
藤本「……ないですね(笑) 公園で考えたことをまとめて送ってもらったほうがいいですね」
田畑「僕は公園で語ってもよかったですけどね! 彼はやっぱりそういうタイプ。東大っぽいといえば、ぽいですね」
――そんなお2人が、オリジナルのカードゲーム「ROMPA!!発想力×ディベート力」(以下「ROMPA!!」)の制作に取り組んでいると伺いました。どんなゲームを作っているのでしょうか。
藤本「5、6人でやるカードゲームです。イラストが描かれているカードを手札にして持って、お題を山札からめくります。例えば、『世界で一番どうでもいいことは』というお題だったとしたら、このお題に適していると思うカードを自分の手札の中から出すんです。イラストなので、読み方は各自の自由になっています。順番にカードを出していきますが、前の人よりもお題に適していると思うものを出していきます。『前の人より適していないんじゃないか』という時にディベートをして、どちらが適しているかを話し合うゲームです」