研究生で優勝の“シンデレラストーリー” AKB48グループ新歌唱女王・池田裕楽の魅力と可能性
憧れの存在である岡田奈々もエール「STU48を引っ張っていく存在になってほしい」
新型コロナウイルスの影響で、公演や握手会で直接ファンと触れ合う機会は限られ、アピールの場は少なかった。しかも、「AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」はSTU48のみならず、AKB48をはじめとした各グループのファンが注目している大会。「どう思ってもらえるんだろう」と不安な気持ちもあったと明かすが、見事に観る者の心をつかみ、「STU48に池田裕楽あり」を証明した。
「大会に向けて練習するなかで、うまくいかないこともあって、楽しいことばかりではなかったですけど、ファンの方が応援してくれて、お互いに協力できた日々でした。私はまだSTU48に入って1年しか経っていなくて、STU48以外の活動をあまりしたことがないので、私のことを知らなかった人にも知っていただく機会になったと思います」
第1回大会で初代女王に輝き、今大会で2位になったSKE48の野島樺乃は、「第1回の私を見ているような感じで、すごく感動しています」とコメント。そして、3位に入った岡田は、後輩である池田のパフォーマンスに頼もしさを感じたという。
「池田裕楽ちゃんの歌唱は素晴らしかったです。聞いていて、『これは優勝でしょ』と誰もが感じたと思います。STU48からこんなに素敵な子が出てきてくれて、まだ加入して1年でまだ年齢も16歳と若いのに、緊張に打ち勝って堂々と歌っている姿が先輩として誇らしかったので、これからSTU48を引っ張っていく存在になってほしいです」
偉大な先輩からのエールに、屈託のない笑顔を浮かべて、「頑張ります!」と答えた池田。それを受けて、岡田は「しゃべると赤ちゃんみたいに子供っぽいけど、歌った瞬間の貫禄がすごすぎて、そのギャップがまた素敵ですよね」と魅力について言葉を続けている。
優勝者の池田には、特典として秋元康氏プロデュースによるオリジナル楽曲が贈られ、さらにサプライズ発表でファイナリスト8人と審査員特別賞の計9人によるオリジナル楽曲のリリース(ゴスペラーズの黒沢薫さん作曲/発売日など未定)も決まった。
「今までは純粋に歌が好きで、優勝とかも経験したことはありませんでした。でも、今回優勝を自分でつかめたので、これからの自信にもつながっていくと思います。私はまだ全然知られていないと思うので、たくさんの人に知っていただきたいなという気持ちを込めて歌いたいです」
人気でも運でもない、歌声だけで頂点を決める――。加入わずか1年の研究生という立場でそのコンセプトを体現し、チャンスをモノにした池田。その“シンデレラストーリー”は彼女の将来を明るく照らし、AKB48グループに在籍する多くの若手メンバーたちにも勇気と希望を与えたに違いない。