“最強のメジャーリーガー”堀口恭司が激白「メイウェザー?ちょっと舐めていますよね」

いつだって『全集中』だと話した堀口恭司
いつだって『全集中』だと話した堀口恭司

“勝ちにこだわる”か“勝ち方にこだわる”か…プロ意識とは「人それぞれ」

――今日はもう1つ、物議を醸したことに関して聞きたいと思っていて。

「ええ」

――最近、桜庭和志選手が「今の日本の総合は体重の軽いクラスが主流になってきたからなのか、なんかチョンチョンチョンって(打撃を)やって、倒れたと思ったら、またチョンチョンチョンってやって判定勝ちして『ウワーッ!』て。いや、それは勝ちとは言わないでしょ」と言ったんですね。桜庭和志的には「ちゃんとKOしようよ、極めようよ」って。

「ええ」

――要は、プロ意識を持って試合をしようっていう、これは桜庭和志がUFCの殿堂入り(17年)あいさつでも似たようなことを言っていて。

「ヘぇ~」

――おそらく「プロ意識」って、選手がファイトマネーだけで食えるようになっていけば、勝手に身につくとは思うんですけど、堀口さんからすると、どうすれば「プロ意識」を持って試合をすることができると思いますか?

「そこは難しいですよね。人それぞれ考えていることは違うわけだし」

――人それぞれだと。

「例えばメイウェザーだって、しょっぱい試合をして判定勝ちしてきたわけじゃないですか。それで今の地位があるわけじゃないですか。だから、そこは一概には言えないですよね」

――ひとくくりにはできない?

「自分みたいに、バカみたいに(多くの)試合をして、怪我して。それがプロ意識なのかって言ったらどうなんだろうっていう人もいるし、勝つことが正義みたいな人もいるし。そこは人それぞれ違うんじゃないかと思いますね。そこはしょうがないことだと思います、自分は」

――堀口さん自身は、勝ちにこだわるというよりも、“勝ち方”に重きを置いている感じなんですかね?

「まあまあ、UFC時代は、自分は勝つことを(重視していた)。例えしょっぱい試合でも勝つことを優先して、勝っていれば有名になれる、勝っていれば金も入ってくるっていうので、自分はやっていたんですけど、まあ、そうじゃないなって。エンターテインメントなんだなっていう、そこに気付いたので、自分は“勝ち方”にこだわったっていうだけではありますね」

――そこに気付けたんですね。

「ええ」

――となると、やっぱり今現在、まだ日本人のUFCチャンピオンが生まれていないので、堀口恭司にはそこに挑んでほしいと思いながら、もしもう1度、UFCに挑戦するとなった場合は、勝ちにこだわる試合にならざるを得ないってことなんですかね?

「まあ、そうですね。まあ、でも“勝ち方”にはこだわらないとアメリカでは派手な選手が売れているので」

――“勝ち方”にこだわっていく?

「もしかしたらチャンピオンになるまでは、しょっぱくてもしっかり勝ってって感じですかね?(笑)」

――ここまで話を聞かせてもらった上で、改めて大みそかの朝倉海戦でのKO宣言はしないでおいたほうが良いですかね?

「まあまあ、KOとかしっかり1本を取って、極めて勝ちたいと思っているので、しっかり順序立てて作って行きますね」

――分かりました。最後に「鬼滅の刃」風に話をまとめると、やっぱり「『全集中』で挑む」みたいな感じですかね?(笑)

「まあまあまあまあ、そんな感じですね。それはいつだって『全集中』ですよ(笑)」

□堀口恭司(ほりぐちきょうじ)1990年10月12日生まれ。幼少より伝統派空手を学び、PRIDEやK-1の影響を受けて空手からMMAへ。2013年にはUFCデビューし4連勝を飾り、トップランキングに名を連ねる。2015年4月にデメトリアス・ジョンソンとのタイトルマッチを行うが、結果はDJの総合力の前に惜敗。しかし敗れてなお堀口強しを印象づけた。2016年からはアメリカの名門アメリカン・トップチーム(ATT)の所属になり、2017年3月にRIZIN電撃参戦を発表。同年のバンタム級GPに参戦すると、全試合KO・一本勝利の完全優勝。9月にはキックボクシングルールで那須川天心との“世紀の一戦”が実現し、熱戦を繰り広げた。さらに2018年大みそかにはRIZINバンタム級タイトルマッチでBellator世界バンタム級王者ダリオン・コールドウェルと対戦し、3R目に見事フロントチョークを極め初代王者に輝く。同年6月14日、マディソン・スクエア・ガーデンで行われたBellator222で、ダリオン・コールドウェルの持つBellatorバンタム級王座に挑戦し、3-0の判定勝ち。Bellatorバンタム級世界王座を手に入れた。昨秋よりヒザの手術により戦線を離脱。今年の大みそかには約1年4か月ぶりにリングへの復帰をはたす。

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