宮川大輔、コンビを解散した20年前「お笑いに自信がなくなった」どん底時代を振り返る
「山本耕史のマネージャーさんが舞台を見に連れっていってくれた」
――そのために何かやったことは?
「みんなは役者やったし、次の舞台も決まっているとか、こんな映画に出るとかいう話が聞こえてくると、『僕はこれが終わったら、終わりか』と思ってました。僕は吉本でしたから、正直、役者は無理やろな、やめようかなと思ってたんです。(仕事は)待ってても、こうへんな、自分からホンマに取りにいかな、あかんな、と思いましたね」
――具体的には、どのようなことをしたのでしょうか。
「舞台を見に行ったり、もらったチラシを見て、オーディションを受けに行くとか。山本耕史のマネージャーさんが舞台を見に連れっていってくれたのですが、その時の作品が、今井雅之さんが作を手掛けた戯曲『ウインズ・オブ・ゴッド』だったんです。ロンドン公演をやるというので、僕は英語が全くしゃべれなかったんですけども、受けたら、熱意で今井さんが取ってくれた。英語も猛勉強しました。ロンドンには行けなかったんですけど、ハワイ(公演)には行けたんです」
――お笑いタレント、俳優としての立ち位置はどう考えていますか?
「本当のこと言うたら、映画に入ったら、1本集中したいですね。ぜいたくなんですけども、それしか考えたくないし、そのメンバー、そのスタッフさんと何か一緒にずっといたい。でも、なかなか叶わないです」
――バラエティーのレギュラー出演がありますものね。
「バラエティーはバラエティーの良さがあるんですが、ぜんぜん違いますね。やっぱり、芝居の現場が好きなんですね。一発目のシーン、セリフ合わせ、ドライ(カメラなしリハーサル)はものすごい緊張はするんですけど、メンバーに慣れてきて、スタッフさんもわかるようになってきた時はたまりません。偉そうなんですけど、ドラマよりも映画の方が、時間があるんで、やっぱり楽しいですし、好きですね。居心地がいい」
――刺激を受けた方はいますか。
「いまだに仲良うやらせてもらっているのは、荒川良々、長澤まさみちゃん。良々は野田英樹さんの舞台で一緒やったんですけど、真面目にやらないというか、あんな感じでやり通すんです。2人でムツゴロウ王国に行ったこともあるし、音楽も教えてもらった。(『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』で共演の)まさみちゃんとは、ご飯に行ったり、舞台を見に行ったり、普通に電話したいと、プライベートでも友達ですね。こんなことを自分から言うのもあれですけど、刺激を受けて、繋がっているのは、この2人です」