「第39回東京国際映画祭」最優秀男優賞に成田凌 代理登壇の三島有紀子監督「とてもうれしいという声を聞いた」
第39回東京国際映画祭のクロージングセレモニー後、審査委員記者会見&受賞者記者会見が4日、有楽町朝日スクエアで行われた。会見には、最優秀女優賞を受賞した『ふたりを結ぶ夜』のフー・リンのほか、最優秀男優賞に輝いた『男ともだち』の成田凌の代理として、三島有紀子監督が登壇した。

第39回東京国際映画祭の審査委員記者会見&受賞者記者会見
第39回東京国際映画祭のクロージングセレモニー後、審査委員記者会見&受賞者記者会見が4日、有楽町朝日スクエアで行われた。会見には、最優秀女優賞を受賞した『ふたりを結ぶ夜』のフー・リンのほか、最優秀男優賞に輝いた『男ともだち』の成田凌の代理として、三島有紀子監督が登壇した。
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『男ともだち』は、直木賞作家である千早茜氏の同名ロングセラー小説(文春文庫)が原作。30歳を目前に人生に行き詰まるイラストレーター・神名(松岡茉優)と、大学時代の“男ともだち”・ハセオ(成田凌)の曖昧でたしかな関係性をつづる。
三島監督は「まずこの映画『男ともだち』で私が見つめたいと思ったのは、“見る”ということです。私たちは毎日いろんなことを見ていますし、見ているつもりでいます。だけど、何を見ているんでしょうか? 毎日そばにいる人のことを見ているでしょうか? それとも、世界のことを見ているでしょうか? 過去のことを見ているでしょうか? 何を見ているのか、ということを命題にしてこの映画を撮ってきました」と説明。
そのうえで「成田さんに伝えたのは、『とにかく神名という人を見ているんだ』ということ。それは肉眼で見ているということだけではなく、彼女が描いた絵やため息、電話に出たときの息遣いなど、いろんなことを見ている人であると。だからこそ彼が救うことはできなくても、視界を変えて、違う道へと導くことができるんじゃないか、というような話を成田さんとしながら作っていった役です」と振り返った。
さらに三島監督は、「ここで皆さんに1つお話ししておきたいのは、我々が何を見ているのか、主人公たちが何を見ているのかを追いかけた映画だからこそ、広島でロケハンをしたときに地元の皆さんに教えていただいたことがあります」と語る。
「広島のみなさんが日常的に通勤、通学するときに当たり前のように手を合わされていくんですね。原爆ドームを残すという、過去から決して目を逸らさず、守って、そして世界をちゃんと見て、祈って、二本の足で立っているという姿を目の当たりにしたときに、それこそが今、我々が世界に発信していくことなんじゃないかと思ったので、最後のラストの神名は広島でそれを見て、そのメッセージを込めた絵を描くというふうな流れにしました。なので、成田さんは基本的に、本当にいろんな意味で人間をきっちりと見る。スタッフのことも見る。いろんなことを見て、現場にいてくださったので、それがすべてあの役につながったと思います」
また、最優秀男優賞受賞について「獲ったよと連絡したら、『とてもうれしい』という声を聞くことができました」と笑顔で明かした。
審査委員記者会見には、コンペティション部門の国際審査委員を務めたヨブ・ムーア、オ・ジョンワン、ロルフ・デ・ヒーア、渡辺真起子、アレックス・ローが出席した。
続いて、コンペティション部門で東京グランプリに輝いた『妹兄とマンホールの蓋』のサラ・クリモスカとフィリップ・トライコヴィッチをはじめ、審査委員特別賞『魔法の星図』監督・脚本・編集のスン・シュン、最優秀芸術貢献賞『今日が終わるまで』の監督・脚本のイェレナ・マクシモヴィッチが登壇。
さらに、アジアの未来部門作品賞『シェリフェ』のタレク・ダウド監督、Nippon Cinema Now部門作品賞『シルバー・エクスプレス』の田中未来監督、Nippon Cinema Now部門審査委員特別賞『いえないふたり』のまつむらしんご監督、観客賞『ヘイゼル85』のテオドラ・アナ・ミハイ監督ら各賞の受賞者も出席した。
○第39回東京国際映画祭 受賞作品・受賞者
東京グランプリ/東京都知事賞 『妹兄とマンホールの蓋』 賞金300万円
審査委員特別賞 『魔法の星図』 賞金50万円
最優秀監督賞 リサンドロ・アロンソ『ふたつの自由』 賞金30万円
最優秀女優賞 フー・リン 『ふたりを結ぶ夜』 賞金30万円
最優秀男優賞 成田凌 『男ともだち』 賞金30万円
最優秀芸術貢献賞 『今日が終わるまで』 賞金30万円
観客賞 『ヘイゼル85』 賞金なし
アジアの未来 作品賞 『シェリフェ』 賞金100万円
アジアの未来 スペシャルメンション 『12月のジャニ』 賞金なし
Nippon Cinema Now 作品賞 『シルバー・エクスプレス』 賞金50万円
Nippon Cinema Now 審査委員特別賞 『いえないふたり』 賞金30万円
アジア学生映画コンファレンス 作品賞 『太陽の下を駆け抜けて』 賞金30万円
アジア学生映画コンファレンス 審査委員特別賞 『すべて順調』『彼女のすべて』 賞金各10万円
黒澤明賞 呉美保、モハマド・ラスロフ 賞金各100万円
東京国際映画祭エシカル・フィルム賞 『夢から覚めることはそうない』 賞金20万円
グローバル・シネマ・リーダーシップ特別賞 ビル・クレイマー 賞金なし
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