【VIVANT】“別班レディ”演じるレイヤマダ 思わず涙した堺雅人からの言葉とは
俳優の堺雅人が主演を務めるTBS系連続ドラマ『VIVANT』(日曜午後9時)の第21話が18日に放送される。放送を前に、コーカサス地方担当の“別班レディ”こと、田代久美子を演じるレイヤマダのオフィシャルインタビューが届いた。

「観たらドハマリ」一気見した『VIVANT』の世界へ
俳優の堺雅人が主演を務めるTBS系連続ドラマ『VIVANT』(日曜午後9時)の第21話が18日に放送される。放送を前に、コーカサス地方担当の“別班レディ”こと、田代久美子を演じるレイヤマダのオフィシャルインタビューが届いた。
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(※以下、ドラマの内容に関する記述があります)
主人公・乃木憂助(堺)の指揮のもと、困難を乗り越えてシャキ城を攻略し、見事に拉致されていた別班員奪還に成功。しかし第21話では、シンシーの責任者であるハン・リンシン(宮下今日子)に奪還の事実が伝わり、完全アウェーの中、シンシーから命を受けた地元警察による大規模な“乃木包囲網”が張り巡らされる。また、“ブルーウォーカー”こと太田梨歩(花岡すみれ)らが脱出のために企てた偽装工作もシンシーに見破られ、絶体絶命の危機に陥ることに。
そうした中、第18話で乃木と初対面したコーカサス地方担当の“別班レディ”こと田代が、「後方支援にはなりますが、全力を尽くします」と宣言した通り、救出作戦を遂行するメンバーの危機に再登場する。
演技経験がほとんどなかったヤマダは、シンガー・ソングライターとして活躍。2013年にデビューしてアルバム3枚、シングル1枚をリリースし、俳優としての活動と並行し、精力的に音楽活動も行っている。これまで培ってきた表現力をどう芝居に生かせるかを考えながら役作りに向き合った。中でも、現地に13年暮らす人物としてのリアリティを支えるアゼルバイジャン語のセリフには、並々ならぬ時間を注いだという。
なぜ自分にこの役が託されたのか。そこから始まった挑戦は、乃木との緊張感あふれる対峙へとつながった。撮影を振り返りながら思わず涙を見せたというヤマダが、徹底した準備の裏側と、撮影を通して得た手応えを語った。
――第1シーズンはどのようにご覧になっていましたか?
「正直に言うと……一気見でした(笑)。リアルタイムよりだいぶ遅れて見たんですけど、友人からずっと『レイちゃん絶対好きだから』『映画が好きなら「VIVANT」はハマるよ』って言われていて。実際に観たら、本当にドハマリしました。
まず、とにかくキャストの皆さんが豪華ですよね。全員が主役として一作品ずつ撮れるぐらいの方々が、一つの作品にギュッと集まっている。それだけで最初は『あわわわ……』って(笑)。
そこから大どんでん返しや裏切りが続きますが、ただ驚かせるだけではない。監督が大事にしている信頼や絆、愛情みたいな、人間の根底にある深い部分が見えるんです。『その奥にこういう思いがあったから、あの裏切りがあったんだ』と分かってくる。そこに深くハマっていく感じがありました」
――出演が決まった時は、どんな心境でしたか?
「最初は本当に信じられなくて、『どうしよう!』という感じでした。慌てて演技のワークショップに通おうかと思ったのですが、どんと構えて、自分がこれまでやってきた活動を100%生かして、『シンガー・ソングライターだからこそできる演技』を見せよう、と腹をくくりました」
「ネイティブだと勘違いされるレベルに」語学を徹底研究
――田代久美子を演じる上で、役作りはどのように進めましたか?
「台本を読んだ時、作詞の作業と同じだなと感じたんです。私は歌詞を書く時も、登場人物の特徴や生い立ち、性格、恋人がいるのか、結婚しているのかまで設定してから始めることがあって。
田代については、他の別班員と大きく違うのは『現地に住んでいること』だと考えました。2013年に『SOCAR(アゼルバイジャン国営石油会社)』に赴任している設定なので、劇中では13年も住んでいる。だったらアゼルバイジャン語は、『ここまでできればいいよね』ではダメ。『この人だけネイティブだよね』と勘違いされるレベルまで持っていかないと、劇としてのリアリティーがなくなると思ったんです。
田代はシンガポール国立大学にも通っているので英語もできる。アゼルバイジャン語が話せるなら、きっとトルコ語やロシア語も話せる。そう考えたら、語学に関しては“パーフェクトの超絶秀才レディ”でないといけないと思って、もう死ぬ気で勉強しました」
――具体的にはどんな準備を?
「最初はアゼルバイジャン語の入門テキストを取り寄せて、文法から始めたのですが、台本では『城の中の様子を教えてほしい』などと言っているのに、テキストは『これはペンです』みたいな調子で全然進まなくて。『一回このテキストはやめよう』と思って閉じました。
そこからはアゼルバイジャンの番組を見漁って、先生が言ってくれたセリフの録音を一日中聞いて、スローにしたものも聞いて発音の特徴を捉えるようにしました。現地ではアゼルバイジャン語版の『カートゥーン ネットワーク』を流しっぱなしにして料理や洗濯をしながら聞いていました。
撮影現場では通訳の皆さん全員に同じセリフを言ってもらって、録音して聞き比べました。人によって滑舌や息の引き方、癖が違うので、その違いまで知りたくて。暗記したから安心、ではなくて、舌の使い方、上アゴ、歯まで全部研究しましたね」
――発音をそこまで細かく追求したのは、音楽家としての感覚もあったのでしょうか?
「それはあったかもしれないです。音楽家として『どうしてもそこが気になっちゃう』という部分はあるので。
でも、そこまですごく頑張ったのに、一番長いアゼルバイジャン語のセリフがあった、オルコ村の食堂の店主・ガジモフ(Gurban Ahmadov)との交渉シーンでは、私、ニカーブ(イスラム教徒(ムスリム)の女性が着用する目を除く顔と頭をすっぽりと覆うベール(布)のこと)をかぶっていて(笑)。『口元、見えないんかーい! 一番見てほしかったよお!』って(笑)。
しかも友達から『あまりにアゼルバイジャン語が上手いから、あれ吹き替えでしょ?』『レイちゃん言ってないでしょ?』と言われまして。『私だよ! ガチで話してるからね! その場でしゃべってるよ!』って(笑)。でも、そこまで言ってもらえたのはうれしかったです」
――放送後は、どんな反響がありましたか?
「自分のファンや友人からも『応援してるよ』『頑張ってきて良かったね』と言っていただきましたが、一番メッセージをくださるのは『VIVANT』ファンの方々です。
第1シーズンからずっと作品を好きな方たちが、第2シーズンから入ってきた私みたいなキャラクターに対して、『よくぞ我々「VIVANT」の世界に来てくれました!』みたいな、ウェルカムな応援メッセージをくださるんです。
正直、最初は『自分の思う現地別班員はレイヤマダじゃない』と言われたらどうしよう、という怖さもありました。でも真逆で、『頼りにしています』『みんなを助けて!』って。画面の向こうの視聴者の方々の温かい言葉に、すごく背中を押されました。

主要勤務歴の長セリフも一発OK!堺雅人のひと言に涙
――第18話では乃木と陸上自衛隊式の敬礼を交わし、先に自身の主要勤務歴を伝えるシーンがありました。堺さんとの共演はいかがでしたか?
「絶対に緊張するのは分かっていた上に、監督から何か月も前から『堺さんはすごいよ』『寝言でも言えるくらいにしておいてね』とお願いされていたんです(笑)。『もちろん! 準備してます!』と応じながらも、やはり怖かったです。
実際の堺さんはすごく朗らかで、少年みたいな方でした。アゼルバイジャンで約1か月ご一緒したのですが、本番直前だから距離を取ろうとしていると、堺さんの方から話しかけてくださったりして。それでも本番になったら『蛇ににらまれた蛙』になるかもしれない。でも、新人だからこそ絶対にNGを出さないと決めていました。あの自己紹介のシーンもNGなく進められて、本当にホッとしたんです。
撮影が終わって、一度部屋に戻ることになった時に、堺さんが私のところに来てくださって、『相当練習されたんじゃないですか?』っておっしゃったんです。その一言で涙が出ちゃって。今も思い出すと(涙ぐみながら)……。
『NGを出さなくてすごいね』でも『長ぜりふ大変だったでしょう』でもなくて、『相当練習されたんじゃないですか?』って。そこまでの過程を見てくださったように感じて、グッときました。『相当練習しました』って、そのまま答えました(笑)。あの時は、本当に報われたような気持ちになりました」
――乃木と向き合う時は、どんな気持ちで演じていましたか?
「緊張を通り越して、いい意味で“無双状態”でした。『何も怖くない』という気迫で。
役者としては堺さんに挑む気持ちでしたけど、田代としても奪還作戦を絶対に成功させなくてはいけない。しかも、自分が担当している国で起きている大事件だから、『私がトップの責任者なんだ』という責任感を持っている。その覇気は画面を通して見えなきゃいけないと思ったんです。
だから、『大物・堺雅人にビビっている新人のレイヤマダ』は捨てて、『乃木憂助に指示を出す現地の長』『この場においては櫻井さん(別班の最高司令官・櫻井里美/キムラ緑子)より上よ!』くらいの気迫でサポートしなきゃいけない。だとしたら緊張しているなんて言っていられない、という気持ちで挑みました」
表舞台とためを張る裏方の描き方も魅力的
――今後、どんなところを楽しんでほしいですか?
「『VIVANT』の面白さって、アクションやサスペンス、頭脳プレイ、AIを駆使するところなど、いろいろあると思うんです。私の中では“現場100”というか、実際に作戦を動かしている人たちだけを追うような描き方ではなくて、『VIVANT』では、その裏で同時に100%の力で仕事をしている人たちもしっかり描かれている。表には見えにくいけれど、同じ熱量で作戦を支えている。私はそこが面白いと思っています。
田代も裏方なんだけど、表舞台と“ため”を張れるくらいのいい仕事をしている。現地に13年住んでいるからこそ分かる、アゼルバイジャンにおける外国人の立ち位置や生活の感覚がある。田代のクレバーさと、『現地別班員が、普段日本にいる別班員を支える』という関係性を楽しみにしていただけたらうれしいです」
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