安保瑠輝也が9回連続失敗、ONE独自の“ハイドレーションテスト”とは 背景に死亡事故…CEOは継続強調「95%の選手は問題なくパス」
アジア最大の格闘技団体「ONE Championship」のイベント「ONE SAMURAI 4」が17日、東京・有明アリーナで行われた。王者・吉成名高(25=Eiwa Sports Gym)の衝撃KO勝利など、数多くの激戦にアリーナが沸いた一方で、前日計量ではハイドレーションテストに失格となる選手が続出。安保瑠輝也(30=MFL team CLUB es)は計9回のテストに失敗し、試合は当日に中止が決定した。一部選手やファンからは、その意義について疑問の声があがるなか、試合後にチャトリ・シットヨートンCEOは、改めてハイドレーションテストの必要性を強調した。

10年以上にわたって独自システム導入「世界一安全な医療プロセス」
アジア最大の格闘技団体「ONE Championship」のイベント「ONE SAMURAI 4」が17日、東京・有明アリーナで行われた。王者・吉成名高(25=Eiwa Sports Gym)の衝撃KO勝利など、数多くの激戦にアリーナが沸いた一方で、前日計量ではハイドレーションテストに失格となる選手が続出。安保瑠輝也(30=MFL team CLUB es)は計9回のテストに失敗し、試合は当日に中止が決定した。一部選手やファンからは、その意義について疑問の声があがるなか、試合後にチャトリ・シットヨートンCEOは、改めてハイドレーションテストの必要性を強調した。
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再起戦のケージに元K-1王者の姿はなかった。ONEデビュー2戦目でボグダン・シュマロフ(30=ブルガリア)と対戦予定だった安保は、前日のハイドレーションテストに失敗。再検査では契約体重もオーバーし、規定時間内にパスすることはできなかった。その後、キャッチウェイト交渉に必要な基準値を下回る尿サンプルの提出も難航。日付をまたいで行われた当日の9回目のテストも不合格となり、体調は万全の状態でありながら、尿の濃度だけを理由に試合は中止に決まった。
ONEでは2015年に、試合を控えた中国人ファイターが水抜き中に倒れ急逝。以降は「脱水による危険な減量(いわゆる“水抜き”)を禁止する先駆者となる」とサイト上に公式声明を発出し、格闘技団体としては独自のシステムを10年以上にわたって導入している。選手には尿比重1.0250以下の尿サンプルを規定時間内に提出することが求められ、要求に応じられない場合は、戦いの場に立つことすら許されていない。
チャトリCEOは「ONEは格闘技界で世界一安全な医療プロセスを導入している」と会見で強調。「ファイトウィーク中に脳のCTスキャン、心電図(ECG)、神経学的検査、眼科検診などを行っており、ハイドレーションもその一環だ」と明かし「選手たちがケージに上がる前に、考え得る最高の健康状態でいてほしいからだ」とその意義を主張した。
一方で安保は「水飲みまくって腹はパンパン。8回目のテストでそれでも尿が濃いと言われる。(確実に体質)」と主張し、ハイドレーションに疑問を投稿。「何のためのルールなのか疑問やわ」と批判めいたコメントも残し、それに同調するファンも少なくなかった。
システムに改善点はないのだろうか。チャトリCEOは質問に対し「規定の手続きやペナルティはすでにある」としたうえで「ハガティー選手や名高選手を見てください。彼らは絶対に失敗しません。彼らこそが真のプロであり、世界最高の選手たちです。万全の準備をして臨む、それが基準だ」と力強く表現。「95%の選手は問題なくパスしている。ベスト・オブ・ベストになりたいんだったら自分の知識を更新しなければならない」と要求した。
ONEは今後も格闘技界の常識と化している“水抜き”に一石を投じる団体として、試合中止のリスクを覚悟のうえで、独自のシステムを継続していく姿勢を明確にしている。
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