女優、映画監督、執筆業の“三刀流”小川紗良が2度目の映画監督役で感じたこと
三足のわらじも「実際は不器用で、目の前にある1個のことしかできない」
――小川さんは映像作家、女優、執筆業と、二足のわらじならぬ、三足のわらじで大活躍です。
「器用なイメージ、マルチタスクみたいなイメージがあるかもしれませんが、実際は不器用で、目の前にある1個のことしかできない性格なので、何とか気持ちを切り替えて、やっています。自分の中では全部が一貫していて、大枠で言うと、もの作りが好きっていうのがすごくあって、どれも、もの作りの一部ではあるので、全てが並立してあるっていう感じですね」
――ご自身の監督作「海辺の金魚」の現状は? 映画祭に出品する予定ですか?
「完成して、来年の公開を予定しています。映画祭にも出そうとしているんですが、映画祭自体がなくなっちゃったりしていますね。今は作品を撮り終わったばかりなので、まだ、その作品のことでいっぱいいっぱいなんですけど、今後も映画を撮っていきたいと思っています。女優業は、役をいただいて、せりふをいただき、それを演じるという意味では、受身なものじゃないですか。私の中には、主体的に物を作りたいっていう欲求がすごくあります。だから、監督業、執筆などをいろいろやりたいっていう気持ちが出てくるのかなと思っています」
□小川紗良(おがわ・さら)1996年6月8日生まれ、東京都出身。雑誌に掲載されたことがきっかけで芸能界入り。デビュー作は2014年に公開されたMV「春の歌」。その後「イノセント15」や「聖なるもの」など主演した映画が話題になる。18年頃から本格的にテレビドラマにも進出し、日本テレビ系「ブラックスキャンダル」、NHK「まんぷく」、CX「アライブ」などに出演。監督としては大学時代に3作品の短編・中編映画を監督し、「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」で、3年連続で上映されるなど高い評価を得た。初の長編監督映画「海辺の金魚」は来年公開予定。