プロレス界は珍名の宝庫 NO.1は“爬虫類レスラー”として知られる男【連載vol.14】

名字でインパクトを残す関札

 マット界を見渡すと、現役、レジェンド含め、珍しい名字も多い。猪木、小鹿、藤波、蝶野、中邑、飯伏など。他では会ったことがない名字で、しかも本名だ。

 藤波が凱旋帰国した時、試合を見る前に、まず「ああ、いい名前だなと思ってファンになりました」という人がいた。名前の与える印象も人気商売においては大事なポイントだ。

 優しそうな名前、雅な名前、強そうな名前。一般人でも「素敵な名前ですね」「演歌歌手みたいな名前だね」などと語り合う。「名前負け」という言葉もあるほど、名前の印象は大きいものだ。

 関札皓太は、小気味良いファイトで客席を沸かせ、今後に期待が集まる選手だが、関札は非常に珍しい名字で、「親類以外で同じ名字の人には会ったことがない」という。関札は名字ランキングでは8万2318位。全国で約10人しかいないそうだ。

 猪木は6355位で約1500人。大熊は705位で約2万7700人。藤波は2191位で約6800人。小鹿は3641位で約3400人。中邑は6891位で約1300人。蝶野は9105位で約850人。飯伏は1万2038位で約540人ということだ。

 まずは名字でインパクトを残す関札。次はファイトで大きなインパクトを残してほしい。近々、大きなチャンスが控えている。

 11・8札幌大会で、BJWジュニア王者・吉野達彦に挑戦する関札。吉野はパーティーボーイズの盟友だが「組んで良し、闘って良し」の2人。熱い闘いが展開されるのは間違いない。

 珍しい名字は、まずは印鑑が売ってない。既製品がなく特注の印鑑は高額だ。正確に読んでもらえないし、書き間違えられることもしばしば。口で説明するのも難しいなど、何かと苦労も多いが、印象に残るという強みもある。

 生まれた家の名字は選べない。持って生まれた天性の運だろう。運も実力のうちと言われるが、関札にはぜひとも頑張って、全国に「関札」という名字を浸透させてほしい。

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