シーザー武志の激闘交友録! アントニオ猪木と2人カラオケ、「水戸黄門」熱唱!?
対ボクサーの攻略法は、膝の関節を直角に蹴る!?
――今、天心選手には破竹の勢いがあります。
「天才だね。ああいう子がどうやって生まれたか知りたいよ(笑)」
――例えば、天心選手は2018年の大みそかにフロイド・メイウェザーJr.とボクシングルールで試合をしましたけど、もしシーザーさんが現役時代、プロボクシングの世界王者に指名されたら戦いますか?
「蹴りもアリならやってるかな」
――それは体重差があったとしても?
「ああ。組んだり蹴っていいなら自信ありますよ(キッパリ)」
――おお!
「ただ、天心はボクシングでやっちゃったでしょ。体重も全然違うしボクシングルールじゃ厳しいよね。あれはむちゃだよ。パワーの差がありすぎて天心がかわいそうだった」
――あの試合で、もしキックが認められていたら、とかって言いますけど、そういうことでもないですよね?
「キックが認められていたら、天心なら面白いことするんじゃない? まあ、あれがすごいキャリアになったのも事実だよね。俺もデカいのともいっぱいやってきた。ボクシングのチャンピオンとかね。だから倒すコツというか、パンチをもらうのを覚悟してローキックを当てるテクニックなんかは知っているつもり。ローキックが武器だったから」
――必勝法があると。
「ボクサーは前傾姿勢で踏ん張ってるでしょ。その時に(膝の)関節、靭帯のところを蹴るんですよ。これ、3回きっちり蹴ったらイッちゃうから」
――今思い出しましたけど、前田日明さんにその技を教えたっていう話がありましたよね。膝の関節を直角に蹴れっていう。
「そう。人間っていうのは、直角に当たると効くんですよ。僕は当時練習が一通り終わった後に2、3時間、サンドバッグをずっと蹴っていましたから。だから目をつむってもそこに当たる。もう身体で覚えちゃう」
――目を閉じていても!
「僕はボクシングがあまりうまくなかったから頭でパンチを受けてましたから、むしろ相手のパンチに合わせておでこを出してね。それでパンチの威力を殺して直角に蹴ると。あれはねえ、効く。今カーフキックってあるけど、あれも痛い。痛いけど、ダウンさせるまで時間がかかるよね。それより靭帯を狙ってきちんと蹴ってやったらもう踏ん張りが効かなくなる」
――まさに必殺技ですね!
「だけどうまいヤツは靭帯を打たせずにすねや膝を使ってカットするから、逆に打ってきたヤツが足を(膝頭かすねで)痛めちゃう。下手したらすねが折れて足が反対に向いちゃうから。ボクサーは当然カットを知らないじゃないですか。だから当たりやすいよね。あとはパンチを怖がらなければ。やっぱりボクサーの腰の入ったパンチは危険だからね」