新たな「プ女子」獲得に弾み マット界屈指のイケメンレスラーの素顔

イケメンで紳士。プロレス界でも1、2を争う「素敵な男」ジェイク・リー。その物腰の源はあくなき研究心だ。

洗濯男子でもあるジェイク・リー。清潔な男はモテます【撮影:柴田惣一】
洗濯男子でもあるジェイク・リー。清潔な男はモテます【撮影:柴田惣一】

「モデルさんなのかしら?」ざわつく歌舞伎会場

 イケメンで紳士。プロレス界でも1、2を争う「素敵な男」ジェイク・リー。その物腰の源はあくなき研究心だ。

 冷静沈着でクールなイメージが強かったが、ここにきて殺気も加わってきたのは、プロレス力は人間力とばかり、自分磨きに積極的に取り組んでいるからだろう。

 その1つが、スーパー歌舞伎の観劇。市川猿之助の世界で、伝統芸能の古典的な様式美に宙吊りや電飾、映像効果、巨大水槽など今風の要素もプラスされたド迫力の舞台から、たくさんの刺激を受けた。

「初めてのスーパー歌舞伎。古典芸能に新しい要素も取り入れていて、温故知新というか、素晴らしい。とても楽しかったし、面白かった。お客様を楽しませるというエンターテインメント、すごく参考になった。発信力が問われる時代だから、強さだけでもダメだし、口だけでもダメ。総合力、創造力が必要とされている。そういう点からもすごく勉強になった」と、今でも興奮気味に振り返る。

 スーパー歌舞伎は当初は歌舞伎界から猛反発されたという。「新しいことを始めるのは大変なこと。応援だけではなく、反対や批判もたくさんあったはず。けど、それを乗り越えてこんな素晴らしい舞台になったのだから、ドラマチックで感動的」と共感した様子だ。

 しかも、歌舞伎会場にはプロレス会場とは、違った層の観客が多い。中高年のマダムたちが、突如、現れた長身、ハンサムなジェイクに「モデルさんなのかしら?」「素敵な殿方がいらしてますわよ」「どちらのご子息かしら」と、ざわついていた。

「全日本プロレスのジェイク・リー選手です」とお伝えすると「あらまあ、プロレスラー? もっと強面のイメージがありますけど、あんな二枚目がいるのですね」と驚いた様子だった。

「プ女子」が増えているが、中高年の女性ファンは、まだまだ少ない。ジェイクの魅力は新たなファン層の開拓につながることは間違いない。もとより、ジェイクは人の集まる場所に行き顔を覚えてもらう、普段着もおしゃれする、子どもにも丁寧に接する……など常に考え、行動している。

 自己プロデュースにも励み、デザイン性に富んだリングコスチュームは、動きやすさも兼ね備えている。入場テーマ曲の選曲、試合はもちろんのこと、オフザリングでも積極的な情報発信を心掛けている。

 まずは会場に来てもらうことだ。どんな素晴らしい試合も、見てもらわないことには始まらない。プロレスに目をむけてもらいたい、プロレスを好きになってもらいたい。自分のことだけではなく、全体として考えているところもジェイクは素晴らしい。

 感謝の気持ちを忘れず、ここまでの道のりや関わってくれた人たちに、常に思いを馳せている。気配り、配慮のできる男。リング上だけがプロレスではない。リング外も、すべてをひっくるめてジェイク・リーから目が離せない。

次のページへ (2/2) 【画像】歌舞伎を楽しんだジェイク
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