【DEEP】大原樹理、1R・KOで圧勝 試合前に“ふざけていた”意外な理由「緊張しかしてない」

格闘技イベント「DEEP 131 IMPACT」が4日、神奈川・横浜BUNTAIホールで行われた。セミファイナルでは、第10代DEEPライト級王者の大原樹理(35=KIBAマーシャルアーツクラブ)が倉本大悟(31=JAPAN TOP TEAM)とライト級タイトル戦を行い1R・KO勝ちを収め、ベルトを防衛した。大会後、大原が試合前に抱える不安や“鉄人”と呼ばれる強さの秘密を明かした。

インタビューに応じた大原樹理【写真:ENCOUNT編集部】
インタビューに応じた大原樹理【写真:ENCOUNT編集部】

DEEP佐伯繁代表からも絶大な信頼「僕らはあそこから大原が強いと分かっている」

 格闘技イベント「DEEP 131 IMPACT」が4日、神奈川・横浜BUNTAIホールで行われた。セミファイナルでは、第10代DEEPライト級王者の大原樹理(35=KIBAマーシャルアーツクラブ)が倉本大悟(31=JAPAN TOP TEAM)とライト級タイトル戦を行い1R・KO勝ちを収め、ベルトを防衛した。大会後、大原が試合前に抱える不安や“鉄人”と呼ばれる強さの秘密を明かした。

 今回の試合は因縁の再戦だった。両者は3月20日の東京・後楽園ホールで対戦。大原が打ち込まれる展開のなか、下腹部に膝が入り試合は中断。結果的に大原が立ち上がることができず、ノーコンテストに終わっていた。

 しかし、45日ぶりの再戦となったこの日の試合内容は、前回とは全くの別物だった。「前回は途中まで倉本君が優勢だったけど、僕らはあそこから大原が強いと分かっているんで」。格闘技界の重鎮であるDEEP代表の佐伯繁氏に、そう言わしめるほどの底力を見せつけた。

 近い距離での打ち合いで、大原のパンチには無駄がない。急にエンジンを吹かすようなまねはせず、自身のペースで基本に忠実な打撃を放っていく。開始から2分20秒、ついに試合が動く。ジャブからストレートのコンビネーションで顔面を打ち抜いてダウンを奪うと、そのまま強烈な踏みつけへ。見事な1R・KO勝利を収めた。

大原への信頼を口にした佐伯繁代表【写真:ENCOUNT編集部】
大原への信頼を口にした佐伯繁代表【写真:ENCOUNT編集部】

 終わってみれば余裕の圧勝。大原は試合前のケージチェックでも、周囲の選手たちが厳しい表情で集中を高めるなか、セコンドとゆったりとじゃれ合うような姿さえ見せていた。しかし、その裏には意外な本音があった。

「緊張しかしてないですね。リングチェック中はむしろ現実逃避です。もうふざけてないとやってらんないんです。たぶん、今日この会場では俺が一番緊張していたんじゃないかなと思っています」

 そんな極限のプレッシャーのかかる戦場に何度も立ち続けてきた。今回の試合で、実にキャリア64戦目(38勝21敗)。これだけ過酷な格闘技で、驚異的なペースで試合をこなす大原は“鉄人”と呼ばれている。なぜ、それほど長く、そしてタフでいられるのか。この問いに大原は即答した。

「減量がないからじゃないですか。過度な水抜きも、嫌いだからやらないですし。他は何も変わらないと思いますね」

 現代の格闘技界では、試合直前に過酷な水抜きを行い、階級に合わせて大幅な減量をするのが主流だ。中には1か月で10キロ以上落とす選手も少なくない。この「自分との戦い」に打ち勝つ精神力はすばらしいが、当然ながら体への負担は大きく、臓器へのダメージや寿命を削るリスクも伴う。

 そうした常識に囚われず、あえて心身を削る過酷な減量を行わない。常に自然体で闘い続けることこそが、結果としてタフさと息の長さ、そしてリング上での圧倒的なパフォーマンスを生み出しているのだという。等身大で自身のスタイルを貫く大原の即答には、“鉄人”たる所以が詰まっていた。

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